2018.07.23 |
こんにちは!
訪問看護ステーション リカバリーです。
リカバリーで働くスタッフのことを知ってもらうべく始めたスタッフ紹介。
第5回目は看護師の柴山さんです!
元々私は地域包括ケアシステムの構築の礎として、施設の経営を視野に在宅医療の展開を志していました。
入社以前から知り合いであった大河原社長が「訪問看護を立ち上げる」と聞き、私も興味があった分野であったため話を聞きました。「在宅医療をより良く変える」という大河原社長の志を受け、自分の夢もリカバリーの目指す先にあると感じました。
立ち上げからいるもので紆余曲折を経た今の会社の良いこと悪いこと、たくさん一緒に経験出来ました。今となっては一つ一つが良い思い出です。
創業当時から常に掲げている「もうひとりの暖かい家族」を本当に感じられたエピソードは幾つもあります。
特に印象的なエピソードは、とある男性のAさん。余命“数時間”と宣告され「どうしても家に帰してあげたい」という家族の希望で退院の車移動から24時間付きっ切りで看護を行ったことがあります。
退院直後は口の中も、髪も身体もベトベト。腕には点滴、鼻には栄養の管、尿道には尿を出すための管。
本来のAさんとは別人のような状態で帰って来ました。
往診医と協力し合い、抜けるものは抜き、綺麗に出来るところは綺麗にし、
本来のAさんに近い状態で在宅で過ごしました。
すると、細く痩せてしまい寝返りも出来ない身体が、数歩歩けるまでにもなりました。
認知症もあり意思疎通もなかなか取れない状況だった理解力も、自宅では一緒に将棋を指したり、家族と歌を歌ったり、家族もびっくりするくらい元気になりました。
本当に感動的でした。
退院して3週間が経ちました。
肺炎が悪化し、いよいよという時期に、家族の希望で最後の晩餐をとりました。
往診医にも協力を仰ぎ、今までまともに食べていなかった身体で、大好きだったウナギを食べました。
そして、家族に見守られながら最期を迎えました。
今では奥様に訪問看護をさせてもらっています。
家には、Aさんが自宅に帰ってきて、元気になってきた頃の写真が飾ってあります。
「あなた達が命を3週間伸ばしてくれた。」
「あなた達がいたおかげで最後の挨拶が出来た。」
そう言って奥様はたまに涙ぐみます。
私達が「もうひとりの家族」だったら?
何をしてあげたいだろうか?
がむしゃらに家族と向き合えた事例だったと思います。