2018.09.19 |
訪問看護ステーション リカバリー(新宿)では言語聴覚士のチームが3名体制で利用者様の食べる・話すをサポートしています。9月1日の言語聴覚の日にちなんで、言語聴覚士の佐藤さんにお話を伺いました。(前回内容はこちら)
胃ろうをつけて退院された方で、リハビリは“お楽しみのレベルでできれば”とご依頼いただきました。最初は嚥下訓練用ゼリーからスタートしましたが、奥様の希望は自分の手料理を食べてもらうこと。徐々に食べられるものが増え、ある時奥様の手料理を食べることができました。“食べてもらえた”と言いながら号泣していた奥様の様子がとても印象に残っています。
胃ろうをつけて退院される方も多くいらっしゃいますが、本当に全く食べられないかというとそうではないと感じています。食べる姿勢や座ってらっしゃるベッドの角度の調整など、環境調整で食べられるようになることがあります。また、ご家族のを介護力見極めながら、最善を尽くしていく。この辺りは言語聴覚士としての腕の見せ所と思っています。
やっぱり…地元の福島で言語聴覚士として働くこと!!リカバリーの良さには、沖縄や高知など東京以外の地域に出店しているところにあります。ケアマネさんの立ち位置、利用者様の特徴、例えば東京は独居の生保が多くいらっしゃいますが、他の地域はそうとも限らないかもしれない。東京以外の拠点運営ができているノウハウがあるので、その辺りは心強いですね。
在宅に言語聴覚士がいるのを当たり前にしたい。食べるという希望を捨てないでほしいし、言語聴覚士という仕事を一般の方にもっと知ってもらいたいなと思っています。身体のリハビリのイメージはしやすいと思うのですが、言語のリハビリもあるということを知ってもらいたいです。
ケアマネージャーさんから依頼を受けて訪問した患者様やご家族とお話している中で「こういう(言語の)リハビリってできるんですね!」とか「そうやってリハビリするんですね」と言われることがあります。食べる力、話す力もリハビリで取り戻せるケースがあるので、担当のケアマネージャーさんや、私達でもよいので、まずは相談してほしいと思っています。
※本掲載は取材当時のものです