現役看護師の私が9年間病棟で働いて「大変」だと感じた3つの代表例

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現役看護師の私が9年間病棟で働いて「大変」だと感じた3つの代表例

看護師=大変と結びつく方が多いのではないでしょうか?

看護師は「下のお世話」から、「出血を伴う点滴や採血」など大変な業務を行うイメージの職種です。テレビなどの影響もあり、日々忙しいと言われています。

実際看護師である著者や、その友人に聞いても内容は異なれど「大変」という言葉が飛び交います。特にコロナウイルスの影響下で、医療従事者への差別や家に帰れないくらい人手不足など様々な場面で耳にすることが多いかと思います。

現場において忙しいのは勿論のことですが、実際イメージされているものと内容が違います。

多くの看護師が大変だと感じる場面は主に3つです。

・人間関係

・体力面

・日々の学習

大変とされている看護師が続けたい、頑張れると感じるのは「人の役に立てる」「専門職として学べて連携がとれる」「患者さんの笑顔を感じて信頼関係を得られる」という3つのポイントがあるからです。

また頑張るためのメリットが就職のしやすさや給与面にあります。現在看護師で大変だと思っている方も、実際今後看護師を考えている方も参考になるように作成したので是非参考にしてみて下さい!

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1 看護師が大変だと感じる3つの代表例

現役の看護師30名に聞いた看護師の大変だと感じる場面は主に3つでした。

・人間関係

・体力面

・日々の学習

この3つが皆さんが挙げてくれた項目になります。特に人間関係に関しては全員が挙げてくれ「上司部下」「医師を始めた多職種」「患者さん」の3つの人間関係で悩んでしまっています。

夜勤業務が多いイメージな看護師の仕事ですが、身体を使うことも多いので、体力面でも大変と感じる方が多いようです。医療が日進月歩進んでいるため、日々の学習に関しても大変といわれる看護師が多いので、まずはそれぞれ見ていきましょう。

1-1 看護師30名が全員大変と挙げる人間関係

著者が聞いた看護師30名全員が大変と挙げたのが「人間関係」です。その中でも代表的なものは「上司部下」「医師を始めた多職種」「患者さん」の3つです。いくつかの事例で確認していきましょう。

1-1-1 人間関係:嫌味や暴言などのハラスメントが大変

Oさんは新卒で循環器で働いていて、5年目に希望のあった消化器外科病棟に異動しました。明るい性格で物事をはっきり言えるOさんは患者さんからや同僚からも評判がいい看護師でした。みんなから好かれるOさんでした。しかし先輩看護師Oからは理不尽にいつも嫌味を言われました。他の看護師には言わないような細かい片付けや記録の不備を指摘される場面が多々ありました。上司に相談するも、先輩看護師は見つからないようなところで実行する、陰湿な看護師でありました。女性同士の職場では特に多いケースで、パワハラ的な場面を訴える看護師も多くいました。

1-1-2 医師からのパワハラを受けるAさん

Aさんは看護師7年目の中堅看護師で、リーダー業務なども行って、仕事をバリバリ行う看護師でした。忙しい職場ではありますが、チームメンバーで協力して業務に励んでいました。その中でAさんを悩ますのが医局長でした。仕事はできる医師でしたが、その分どの看護師にも威圧的で、物を投げたり怒鳴ったりすることが日常茶飯事でした。患者さんとのトラブルも多く、毎回看護師が火消しに回る日々で病棟の雰囲気はいいのに、その医師の発言や行動に多くの看護師が辟易としてしまいました。医師からのパワハラや強い言動や恫喝を経験した看護師も多くいて、それが理由で退職を考えてしまう看護師も多いようです。

1-1-3 暴言の多い患者さんからハラスメントを受けるEさん

整形外科で働くEさんは4年目の看護師で、仕事に慣れ始めて、全ての患者さんに一生懸命看護にあたっていました。そんなEさんにいつも「遅い」「もっと丁寧にやれ」と暴言を吐くのは骨折で手術後の50代の患者さんでした。多くの看護師に暴言を吐きますが、特にやさしいEさんには強く暴言を吐きます。日々入れ替わりの多い病棟であるため2週間の我慢としますが、時折理不尽な患者さんも入院することがあり、患者さんで悩む看護師も実は多くいます。

1-2 体力面:生活リズムの乱れや身体の負荷が大変

医療業界は慢性的な人手不足で、入れ替わりや再就職が容易にできる反面、看護師は常に少ない人数で対応していることがしばしばあります。特に2交代制での業務が多く、看護師が嫌がる業務の一つが夜勤業務となります。また移乗やポジショニングの変更、様々なケアを行わないといけない看護師は体力が必要な仕事の一つになります。

1-2-1 リズムが崩れてしまう2交代業務

多くの方が負荷を感じてしまうのが、夜勤を含む二交代制業務になります。多くの看護師が、長期就業を考えるときに実はネックになるのが夜勤業務になります。それはやはり睡眠サイクルが崩れてしまったり、女性だと生理不順になったりと、見えない部分が大変になってしまうからです。特に適齢期の女性では結婚後妊活目的やホルモンバランスを整えるために、夜勤業務のないクリニックや訪問看護への転職をするケースが多くあります。著者の友人も数人上記目的で転職をした看護師がおりました。

1-2-2 身体的負荷の多い業務が実は多い

看護師は忙しいイメージはその通りですが、意外と重労働になります。看護師Sさんは混合病棟で様々な患者さんがいました。寝たきりの方から、麻痺の方など様々な患者さんがいました。そのため、移動や介助にも看護師の手がいるため、腰への負担が重く、コルセットを使いながら業務に従事していました。ある時患者さんの移乗を行っている際にぎっくり腰になってしまいます。結果Sさんは腰の負担が少ないクリニックに転職をせざるを得ない状況になってしまいました。

1-3 日々の学習:日々変化する医療の勉強が大変

看護師という仕事は常に善意と熱意を求められながらも、毎日の勉強が必要になります。それは医療は日々進化するとともに、新しい治療や薬、ケアの方法などがあるため学習する必要があるからです。ただのルーチンワークではなく、変化を求められる仕事であり、業務時間外の勉強が必要で大変だと感じてしまう場面が多々あります。

1-3-1 基礎は大事で、異動などでは一から勉強

看護師Rさんは10年以上勤務していますが、長年勤めていた消化器や整形外科から、精神科病棟に配属されることになりました。今まで急性期で働いていたRさんにとって精神科領域は初めてのことで、専門知識がありませんでした、学生時代のことを思い出しながらも、実際現場では新しい治療方法や考え方が必要で、本を買いあさって勉強しなければいけませんでした。主任として昇格しての異動であり、上司として、そして新しい分野での学びもしないといけない環境であり、とても大変だったと今でも話をしています。時に新しい分野にいくので学習のし直しは必要なのが看護師の大変な側面の一つになります。

1-3-2 医療は日進月歩なので常に学習

医療においては常に新しい治療法が確立されるため、学会などへの出席も少なくありません。また院内では症例検討を実施するために、仲間と資料や論文作成などを行わなければいけません。日々の仕事に加えての学習は本当に大変で、看護師が大変と思ってしまう中には、学会や勉強会、症例検討会の参加が含まれます。

1-3-3 転職時には新しい分野の勉強をすることが多い

看護師Kさんは病院から施設へ転職を行いました。今まで救急病棟に務めていたので、施設での業務は少し楽になると思っていました。実際は介護士から内服の確認や、処置の方法での確認が多く、自分の知らないことを聞かれることが多々ありました。1フロアに看護師が1名しかいないこともあって、転職後数か月は日々予習復習を実施しながら、慣れるまで非常に大変だったと話しています。

異動や、転職、同じ職場でも様々な場面で学習が必要な場面も看護師が大変と感じる場面になります。


2 大変だけど楽しい!看護師のやりがい3選

1章でもありますが看護師は大変な仕事になります。特に医療行為や、なかなか行えない排泄物の処理など全員がすぐに行えないこともあります。人間関係に悩み、体力的にも大変で、日々勉強までしないといけないのが看護師です。でも大変な仕事であっても、続けられるには理由があります。それはやりがいになります。著者自身も感じるやりがいを挙げてみました。

2-1 【やりがい①】人の役に立つことができる

病気を治したり、元気にするのは、あくまで医師の診断と治療、そして患者さんの努力であり、それらを支えるのが看護師の仕事になります。そして、看護師は「看護」という仕事を通じて、病気や怪我を抱えた患者さんを手助けすることができ、自分の担当していた患者さんの病気や怪我が治り、再び元気になった姿を見れると嬉しくなります。仕事を通じて「人の役に立っている」ことを実感することができ、社会に貢献していることが実感することができるのが1番のやりがいになります。

2-2 【やりがい②】専門職として学べ、多職種連携ができる

病院では、複数のスタッフが連携して、患者さんへの治療やケアをする「チーム医療」が行われています。医師・看護師・管理栄養士・理学療法士・薬剤師・臨床検査技師など多くのスタッフがそれぞれの専門性を発揮しながら、共通のゴールに向かっています。チームで関わることで、知識やスキルも日々向上していきますし、様々な職種と関わることで見識が広がり、人間的にも成長することができます。また、1人では達成できないことも、力を合わせれば達成できるので大きなやりがいになります。

2-3 【やりがい③】患者さんの笑顔と信頼関係を築くことができる

患者さんの笑顔や何気ない感謝の言葉が、看護師の心のエネルギーとなります。そして看護師は、患者さんにとって一番身近で話しかけやすい存在になります。毎日話しかける中で患者さんと信頼関係を築くことができ、患者さんから頼りにされるようになるのは、非常に嬉しいです。患者さんから「ありがとう」「お世話になりました」と声をかけてもらうことも多く、その感謝の言葉がやりがいへと繋がっていきます。患者さんが元気に退院や、何かのきっかけで声をかけてくれるのも大きな喜びになります。


3 大変な看護師を続けられる2つのメリット

大変とされている看護師を続けられたり、資格を活かした仕事を行えるには理由があります。

・就職や転職が容易

・給料が安定している

この2つが挙げられます。

3-1 看護師は就職や転職が容易

看護師の就職率はなんと100%になっています。また転職市場では有効求人倍率が3.34(厚生労働省のデータ)と高く、引手数多の職業です。40代以上になると求人数が激減しますが、看護師は60代でも転職可能な職業になります。例え業務内容が大変であっても、なかなか離れることができないのに納得できます。

3-2 看護師は給料が安定している

看護師は20代のうちから他の一般女性の年収より高く、夜勤をこなしていけば20代で年収400万以上もザラにあります。(ちなみに女性の全職種平均年収は、388万円、看護師は481万円です)。また福利厚生なども充実しており、安定している職業の一つになります。そのため、看護師を継続して従事するには大きなメリットがあります。


4 まとめ

看護師が大変だと感じるのは3つになります。

・人間関係

・体力面

・日々の学習

大変な看護師の仕事ではありますが、人の役に立つこと」「専門職として学べ、多職種連携ができること」「患者さんとの笑顔で信頼関係を結べること」などのやりがいがあるため、続けられる看護師が多くいます。そして転職が容易だったり、給与が安定していることがメリットとして大きくあるようです。大変だけど多くのやりがいとメリットのある看護師という職業に挑戦してみるのは如何でしょうか。

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