健診センターへ転職したい看護師必見!転職前に知っておくべき23個のことを徹底解説!
あなたは今まさに健診センターへの転職を考えていませんか?
「夜勤がつらい」
「忙しいのに日々勉強するよう求められて辛い」
「先輩看護師が怖すぎる、、、」
などいろんな思いがあって転職先を探していることと思います。
健診センターはそんなお悩みを解消してくれる職場です。
一言でいえばそうですが、健診センターも詳しく見ていくと色々な働き方があり、中には期待に胸を膨らませて転職したのに「夜勤よりつらい、、、」なんてことも。。。
そこで、今回は健診センター働く看護師の仕事内容や必要なスキル、求められる人材、給料、求人などをご紹介いたします。転職を考えている方は最後まで読んでいただけると健診センターで働く自分の姿がよりイメージできると思います!
目次
1 健診センターで実現できるワークライフバランス
1-1 残業は少ない
基本的には8:00~17:00までの日勤のみで、残業はありません。
しかし、新入社員が入社する3月から6月、学校健診がある4~6月は比較的受診者が多く、繁忙期となるため、その時には残業となる可能性はあります。月に20時間程度残業となる施設もあるようです。
1-2 夜勤は基本的に無い
基本的には日勤のみで夜勤はありません。
1-3 休暇は充実している
病院勤務と違い、基本的に土日祝日、年末年始、GW、お盆休みなどカレンダー通りの休みとなりますので、プライベートの充実が図れます。年間120日以上の休日を実現している職場が多いです。
1-4 健診センター特有の巡回健診は出張もあるのでご留意を
健診センターでは、施設健診と巡回健診があります。
巡回健診の場合は、巡回車、飛行機、船など様々な交通手段を使って巡回場所にいき、県内外を問わず健診を行います。準備などで早朝出勤や残業、場所によっては宿泊となることもありますので、注意が必要です。
2 健診センターで働く看護師の仕事内容・役割
2-1 看護師の仕事内容
健診センターは健康診断や人間ドックを行う場所です。
看護師スキル・経験を求められる臨床内容としては、採血です。その他、身長、体重測定、視力、聴力検査、採血などの検査の実施や乳がん検診、子宮がん検診、内視鏡検査などの診察介助があります。
1日に施設を訪れる方は100人を超えることがほとんどなので、1日に100人以上の採血や血圧測定を黙々としたりするということも健診センターでは当たり前のことです。
ですので、採血が苦手という看護師や新卒の看護師には厳しい仕事かもしれません。病棟業務のように、「この方は血管が細くて採血できないから、先輩に代わってもらう」なんてことはできません。一番重要なのは採血がスムーズにできること、といっても過言ではないでしょう。
その他、臨床スキルとして多くは求められませんが、看護師は受診された方がスムーズかつ安全、安楽に検査を受けることができるように検査予約の受付、検査結果のチェックなどのPC作業などの事務作業があります。
2-1-1 巡回検診という仕事もある
仕事の多くは外来業務ですが、大きな健診センターでは検診車で県内外を巡回し、健診を行う巡回健診、宿泊を伴う出張健診があります。
例えば、福岡県の福岡国際総合健診センターでは「施設健診部門」と「巡回健診部門」に分かれています。
「巡回健診部門」では、依頼を受けた事業所に巡回車で出張し、健康診断を行います。また、地方自治体の保健センターなどを巡回し、住民の健康診断や子宮がん検診、乳がん検診など各種がん検診を行うことがあります。
一般的に健康診断は4~6月の春、9~11月の秋に集中して行われるため、巡回健診部門はその時期が繁忙期になることが多いようです。看護師の仕事内容としては施設健診部門とほぼ変わりがありません。大きく違うところは、巡回車で様々な場所を巡回するため、その場所に出向いて設営をしなければなりませんので、初めての場所でもスムーズに業務ができるように、柔軟さが求められます。また、事業所の開始時間に合わせて健診を行うため、遠方であればあるほど早朝出勤、残業が多くなります。
巡回検診は夜勤による不規則勤務よりも大変と感じるかもしれません。特にワークライフバランスを重視して転職先を考えている場合は、巡回検診があるかどうかを採用面接時に必ず確認するようにしましょう。
2-2 健診センターに来る人はどんな人?
健診センターに来る方は健康な人が中心です。健診センターは自分の健康状態を知るためだけではなく、病気の早期発見、早期治療のための施設だからです。
そのため、病気に対して感じているストレスは入院患者さんに比べてとても低く、冷静な判断・受け答えをしてくれます。看護師としても入院患者さんを相手に仕事するよりもストレスなく働ける職場です。
企業などでは年1回の雇用者健診が義務づけられているので、疾患を持っていない健康な人が健診センターを訪れます。
3 健診センターでの看護師の働き方
健診センターで働く看護師は正社員として働く場合と単発バイトでの働き方があります。それぞれの働き方を見ていきましょう。
3-1 正社員としての働き方
健診センターでの正社員としての働き方は以下の2種類あります。
①施設健診(外来健診):外来で来た方の人間ドックや健診の介助をおこなう
②巡回健診センター:巡回車や船、飛行機などで県内外を回り健診を行う
施設健診の場合は外来と同じで8:00~17:00までで、基本は残業もほとんど無いところが多く、定時に帰ることができるので、ママナースにはとても人気があります。
巡回健診は、県内外に限らず巡回車や船、飛行機などで県内外を回るので、早朝出発が多いです。夜勤などはありませんが県外などの場合は宿泊巡回になることも少なくありません。訪問先に出向いて機材の搬入、セッティングなどを行い、用意された部屋で健診を行うのでその都度、臨機応変に対応していかなければいけません。大変な分、施設健診よりも給料は格段に巡回健診の方が良いです。
3-2 単発バイトという働き方
健診の単発バイトは健診センターや健診車で企業や自治体を巡回し、健診をするバイトです。看護師として採血、血圧測定、各種検査の介助を行います。
健診バイトは、現場に比べると生死に関わる場面が少なく、精神的負担が軽いのが特徴といえます。
しかし、バイトでも1日で何十人と対応し、ミスなく仕事をこなす必要があります。
採血では本数のミスや名前間違い、採血がなかなかできない、検査に手間取ってほかの方を待たせてしまうなどのミスがあります。特に名前や採血本数のミスなどは後々大きなミスへと発展していきます。単発の健診のバイトだからこそ、緊張感をもってきちんとミスなく仕事をしなければなりません。
また、ワークライフバランスを重視して健診センターへの転職を考えている方は、巡回検診は残業や宿泊などがあるため、巡回検診が無い健診センターがお勧めなのですが、巡回検診についても経験し看護師キャリアの幅を広げたいと考える場合は、巡回検診の単発バイトで経験を積むと、ライフワークバランスとスキルアップの良いとこどりができるのでお勧めです。
4 正社員として健診センターで働く看護師の1日のスケジュール
正社員として健診センターで働く看護師の1日のスケジュールを以下に示します。
【例:施設勤務の場合】
時間 | 内容 |
7:30~7:45 | 出勤 |
7:45~8:00 | 受診者数確認、事前準備 |
8:00~12:00 | 健診、検診業務 |
12:00~13:00 | 休憩 業務の準備 |
13:00~15:00 | 健診、検診業務 |
15:00~17:00 | 書類作成、データ入力などの事務作業 |
17:00 | 退勤 |
健診センターが8:00からなので、前もって出勤し、情報収集などの事前準備を行います。午前中は健診、検診業務を行い、休憩をはさんで午後から健診がなければ事務作業に入ります。健診は午前中に集中するため、午後は比較的事務作業を行う余裕があるようです。
5 健診センターで働く看護師の給料事情
5-1 正社員の平均月給は27万円前後
正社員の平均月給は求人ボックスで5,703件の求人の平均を見ると27万円前後が相場です。
経験や地域、施設勤務、巡回勤務によって前後するでしょう。(参照:求人ボックス)
5-2 単発バイトの平均時給は1,350円前後
求人案件によって多少異なりますが、健診バイトの時給は求人ボックスで892件の求人の平均を見ると1,350円程度が相場です。(参照:求人ボックス)
6 健診センターに向いている人の3つの特徴
6-1 もくもくとルーティン作業が好きな人
健診センターでは、採血や検査などルーティン業務となるので、黙々とミスなく業務をこなすことができる人、つまり、ルーティン作業が好き、得意な人が向いているといえるでしょう。
6-2 採血が得意な人
健診センターではいろんな方が訪れます。採血技術は必須で、「血管が見えないから採血できない」などということは患者のクレームにもつながりますし、病院全体の信頼にもかかわってきますので言語道断です。
ご高齢の方でも、そうでない方でもすぐに血管を見つけ出し、かつ安全、安楽な方法で採血ができる、採血が得意な人は向いているといえるでしょう。
6-3 コミュニケーション能力、観察能力が高い人
限られた時間で業務をこなさないといけませんが、忙しさから受診されている方に対して失礼な態度をとったり、冷たい看護師さんだな、と思われたりすることは受診されている方の不安をあおり、クレームにつながったりします。
短い時間の間で、受診者とよくコミュニケーションをとり、不安なく健診を受けることができるようにしないといけません。また、採血や検査の時などは受診者の様子をいち早く察する観察能力も求められます。
7 健診センターはおすすめできない人
7-1 新卒で健診センターを考えている人
健診センターでの就職ですが、新卒でなるのは絶対にお勧めしません。
健診センターは採血技術は必須ですので、新卒で採血の経験や実績がない看護師はかなり苦戦します。1日に何十人、巡回健診などでは何百人と数をこなさないといけません。それについていけるだけの採血技術やコミュニケーション能力、スピード感が求められますので、新卒ではかなり厳しいと言わざるを得ないでしょう。
7-2 臨床スキルを身につけたい人
健診センターでの看護技術といえば、採血などの基本的な技術くらいでしょうか。
せっかく看護師になったのに病院で行われるような看護技術などのスキルはほとんど身につかないといっていいでしょう。看護師としてのスキルアップを目指すのならば、健診センターでの就職は少し物足りなくなるかもしれません。
7-3 1人1人の患者さんとじっくり関わりたい人
健診センターでの仕事は時間内に受診された方の健診、検診をおこなうことです。
確かにコミュニケーション能力が高い人が求められますが、1人1人とコミュニケーションをゆっくりとる時間はありません。なので、きちんと患者と向き合い看護を行いたいという人には向いていないかもしれません。
8 理想の健診センターに転職するために準備しておくべきこと
日本看護協会の調査結果によれば、健診センターの求人倍率は0.3です。3人が応募して1人が採用される確率ということです。かなりの狭き門といえるでしょう。だからこそ、健診センターへの就職は事前に準備を行っておく必要があるのです。(参照:2017年度 「ナースセンター登録データに基づく 看護職の求職・求人に関する分析」 結果)
8-1 病院で3年以上臨床経験を積む
健診センターで働くためには3年以上病院での臨床経験は必須です。臨床で採血を含む基本的な看護技術を身に着けていないとその時点で採用されることは難しいでしょう。
8-2 転職回数は20代で2回までが理想
20代の転職回数は最高2回までが理想です。何度も転職を繰り返していると「仕事が続かない」と思われてしまうからです。
8-3 単発バイトの経験をしておく
健診センターでの単発バイトの経験があると有利ですので、もしチャンスがあるなら応募してみるのもいいかもしれません。健診センターで働いたことのない人より、バイトでも経験があるほうが、要領もつかめていますし、どのような仕事かわかっていると思われるからです。その経験が採用面接で活かされることは間違いないでしょう。
その他、採用面接の準備は必須ですので、履歴書での自己PRの書き方、面接時の服装、健診センターでの仕事の理解、志望動機など、明確にしておく必要があります。下記記事を参考にしてください。
・誰でも書ける!3つのポイントを抑えて作る看護師の自己PRの最も簡単な作り方
・面接の服装に迷わない!看護師のためのイチオシ面接服装のまとめ
・これから履歴書を書こうとしている看護師必見!抑えておくべき正しい履歴書の書き方
・看護師向け職務経歴書の書き方!面接官は『業務内容・自己PR』を見ている!
9 健診センターで働くことを考えている看護師からの質問集
その他、健診センターで働くことを考えている看護師から寄せられることの多い質問集をまとめておきます。
新入社員が入社する3月から6月、学校健診がある4~6月は比較的受診者が多いため忙しくなる傾向にあるようです。また、健診人数が多くなれば、健診を7~8月にずらすこともあり、健診センターによっては7~8月も忙しくなるところもあるようです。
病院と比べ、接する時間が限られていますので、いやな受診者は少ない傾向にあるようです。しかし、予約時間に健診ができず待たされたり、検査などがスムーズにいかなかったりするとクレームにつながることがありますので注意が必要です。
10 まとめ:病院での経験を積んでから健診センターへ転職しよう!
健診センターでの看護師の仕事は、病棟看護師よりも精神的に楽だということが一番の違いかもしれません。また、ワークライフバランスがとりやすいこともその人気の一つです。だからこそ、倍率が高く、狭き門といわれるのでしょう。
しかし、健診センターでの看護師の仕事は、一見単純なようで決してそうではありません。健診センターを受診される方がいかに気持ちよく健診、検診を受けることができるかは、看護師にかかっているといっても過言ではないでしょう。
健診センターでの看護師の役割をしっかり理解し、この狭き門を突破できるよう事前の準備は怠らないようにしましょう。健診センターでの看護師の仕事に興味がある方は一度応募されてみてはいかがでしょうか。
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