デイサービスの看護師が辞めたいと思う3つの理由と対処法を徹底解説
デイサービスは、残業時間が少ないことや施設によっては土日祝日に休みが取れるということもあり、家庭との両立や趣味・プライベートの時間を重視される看護師にも働きやすい職場です。
デイサービスでの利用者さんは状態も安定しており、比較的医療処置が少なく、密なコミュニケーションが取れるため、病院のような緊張感も少なく、落ち着いて働くことができます。
参考記事:デイサービスへの転職を考えている看護師へ!役割・仕事内容、1日の流れを徹底解説
一方、働きやすさに惹かれて、デイサービスの看護師として働いてみたものの、自分には合ってないのではないかと悩む看護師もいるようです。
このまま続けるべきなのか、辞めるべきなのか。。。
デイサービスの看護師をした後の転職は上手くいくのか。。。
この記事に興味を持った方は、実際にデイサービスの看護師を辞めたい気持ちはあるものの、さまざまな思いの中でどうすべきか悩まれているのではないでしょうか。
本記事では、そんなあなたのために、デイサービスの看護師が辞めたいと思う理由やその対処方法の紹介、また、転職をする場合のアドバイスなどを紹介します。全て読めば、今悩まれていることに対する答えを見つけることができるでしょう。
目次
1. デイサービスの看護師が辞めたいと思う3つの理由
本章では、デイサービスの看護師が辞めたい理由を紹介していきます。
デイサービスで勤務する看護師が直面する辞めたいと思う理由は以下3つです。
- レクリエーションが苦手
- 職場の人間関係が合わない
- 給料が安い
まずはデイサービスの看護師が辞めたいと思う理由を一つずつ確認していきましょう。
1-1. レクリエーションが苦手
デイサービスでの看護師の役割は、介護士が行えない医療処置の介助や、バイタルサインのチェックを行うことがメインの役割になります。そして、もう一つ、病院ではほとんど行うことはないと思いますが、介護士のサポートとしてのレクリエーションがあります。
デイサービスでは利用者さん同士の交流や楽しさを感じてもらうために、レクリエーションの時間が設けられています。
レクリエーションの内容を考えたりするのは色々と大変。
私もレクリエーションをやったことがありますが、最初はまだいいものの、続けていくと新しいものはなかなか思いつきません。
かといって、利用者さんが飽きてしまうので毎回同じことをするわけにもいかず、内容によっては、「こんなのつまらない」など、心無い声が届くこともあり心が折れます。
実際のレクリエーションでは、1人で20-30人の利用者さんを前に、場を盛り上げることを意識して頑張ります。盛り上げるつもりでやっても、反応があまりないこともあったりします。
利用者さんはご高齢の方が多いので、声を張って喋れないと、「声が小さい」「聞こえない」なんて、みんなの前で言われて、傷ついたことも。。。
こんなことをするために看護師やっているんじゃない。。。
合わない人にとっては、そんな思いになってしまい辞めたい気持ちにもなります。
1-2. 職場の人間関係が合わない
デイサービスの職場での人間関係が問題で辞めたい気持ちになることがあります。
病院でもこういった人間関係の問題はあるかと思いますが、デイサービスの場合は、特に他職種間との人間関係に難しさを感じてしまいます。
デイサービスの運営は、行政によって異なりますが人員の基準があります。常勤の管理者1名、社会福祉士などの生活相談員1名、看護師か准看護師1名、そして機能訓練を指導する理学療法士(看護師でも可能)が1名です。プラス、実際の介護を担当する介護士が数名加わること成り立っています。
このように、多くの職種と連携し、かつ看護師が基本的に1人の状態です。そのため、業務内容についての意見の相違が起こってしまうこともあります。
看護師の医療的な視点だったら、当たり前だと思うことも、他の職種では理解できないこともあります。
これは逆もまた然りで、他職種連携には相互理解が必要です。
そういった考えの相違で、人間関係が合わない、トラブルになることもあります。
病院でのシフト体制と違い、デイサービスでは固定休みのため、常に同じ時間同じメンバーで働くことが多く、かつ、施設内の人数も限られるため、一度人間関係で合わないと感じてしまうと日々の仕事が億劫になってしまいます。
1-3. 給料が安い
デイサービスを辞めたい理由の一つに給料の問題があります。
デイサービスは病院での勤務と比較して夜勤がありません。残業もほとんどなく、日曜祝日の出勤もないので手当もほとんど付かず、月給や年収は病院で働いていた時よりもはるかに下がります。
元々、病院で働いていた時と比べて、最低でも年収50万円ほど、人によってはそれ以上下がってしまうでしょう。
ワークライフバランスを重視し、ある程度給料が下がることは覚悟していたものの、病院時代とギャップが強く、業務内容と比較して物足りなさを感じてしまうかもしれません。
詳細は下記記事を参照頂ければと思います。
参考記事:デイサービスで働く看護師の給料相場は「年収340万円~390万円」
2. デイサービスの看護師を辞めたい時に取るべき対処法
1章でデイサービスの看護師が辞めたいと思う理由を紹介しました。
一方で、辞めて転職活動するのも、それなりにエネルギーが必要。。
まずは、このまま頑張れるように、モチベーションを持ち直したいと考える方も多いと思います。
この章では、辞めたい時にまず取るべき対処法や考え方をご紹介します。
2-1. プライベートを充実させる
プライベートを充実させることで気持ちを切り替えるのはどうでしょうか。
残業や夜勤がなくワークライフバランスを優先できることにメリットを感じて、デイサービスに転職した方も少なくないかと思います。
だからこそ、転職する前の気持ちを思い出し、プライベートを重視することで割り切ることも重要です。
レクリエーションが合わない。。。そんな仕事上でのストレスは、プライベートで気持ちをリフレッシュさせることで頭を切り替えましょう。どんな仕事でも、嫌なことの一つや二つはあります。
例えば、ご家庭持ちであれば家族や子供との時間を大事にしたり、スポーツをしたり、カラオケに行ったり、なんでも良いかと思います。
プライベートも仕事も充実させたいという方には難しいかもしれませんが、仕事よりもプライベートに重きがあるのであれば、ある程度割り切ることも重要です。
2-2. 隙間時間での副業を検討
デイサービスでの仕事はいいんだけど、給料がもう少しあれば。。
そう考えている人は隙間時間での副業を検討することはどうでしょうか。
看護師であれば、単発でのバイトなどが始めやすいかと思います。同じデイサービスであったり、有料老人ホーム、訪問入浴などが求人としては多いです。
もちろん、看護師資格以外の仕事でもいいでしょう。
特別な知識やスキルがなくても手軽に始められる仕事では、例えばアンケートモニターやデータ入力といったお仕事です。これらはPCやスマホがあれば、いつでもどこでもお仕事ができます。
もし、文章を書くのが得意であれば、記事作成やライティングの仕事はどうでしょうか。実際に看護師経験を活かして、医療関係の記事をフリーで書いている方もいます。
もし興味があるのであれば、クラウドワークスやココナラといったサービスを利用すると良いでしょう。
ただし、副業をする場合は、今のお勤め先での就業規則を確認してからにしましょう。昨今、副業を認める職場は増加傾向にありますが、副業を巡って職場とトラブルになるケースは少なくありません。副業での収入が年間20万円以上になる場合は、確定申告をする必要があるため、始める際は知っておいた方が良いです。詳しくは下記を参照ください。
参考記事:看護師として働きながら副業している人必見!確定申告の知識と手続を徹底解説
また、やりすぎも注意。ワークライフバランスを望んでいたのに、副業で忙しくなってしまったら本末転倒です。
2-3. 自分から他職種の理解を深める
デイサービス内での人間関係で辞めたいと考えている方は、まず自分から他職種の理解を深めることからはじめるのどうでしょうか。
デイサービスでは他職種との協調が非常に重要です。そのためには、まずはお互いの仕事内容やバックグラウンドを知って、認めていくことが第一歩。
自分から行うことで、周りも自分に対して同じように対応してもらえる可能性があります。
人間関係の問題はどこでもある問題です。もし今の職場で、それを諦めて転職しても同じような問題に直面することは往々にしてあります。
どうしても解決できなければ転職も検討した方が良いですが、解決に取り組んだかどうかが大事です。すぐに避けるように転職しては、次の転職先でも同じことを繰り返してしまう可能性があります。
3. デイサービスから転職する前にやるべき3つの心構え
2章までで続けるための対処法を読んでも、やはり、デイサービスの看護師の仕事が、自分には合わない、適性がないという場合は、デイサービス以外の別分野に転職を考えましょう。
この章ではデイサービスの看護師から転職する前にやるべき3つの心構えをお伝えします。
- デイサービスの看護師を辞める理由を明確にする
- デイサービスで得たスキル・経験をポジティブに捉える
- 医療スキルが必要な転職先は教育体制を重視
3-1. デイサービスの看護師を辞める理由を明確にする
デイサービスの看護師をなぜ辞めるのかを明確にすることが大事です。明確にすることで、自分の適性を再確認して、次に目指すべき転職先を絞ることができます。
例えば、高齢者と話すのは好きだけど、レクリエーションは合わないのであれば、同じ介護関係の職場でそういった業務がないところを考えるのも一つでしょう。
辞める理由を曖昧な形にしたままでは、次の職場でも同じような失敗をする可能性が高くなります。
失敗を単なる失敗と終わらせず、自分の適性を確認できるいいきっかけとすることが大事です。
3-2 デイサービスで得たスキル・経験をポジティブに捉える
デイサービスで得たスキル・経験をポジティブに捉えるも大事です。
転職を考えている方には、今の職場で働いたことを後悔しているケースも少なくないと思います。ですが、せっかく働いた時間を無駄だったと片付けるのは勿体ないと思いませんか?
筆者の持論ですが、全く違う職場、仕事内容でも何かしら通じる部分や活かせる部分は絶対あると思ってます。
例えば、デイサービスでは、長期的に利用者さんの健康を管理します。長期的な変化をみれるという経験は、急性期病院だけで勤めている看護師にはできない経験で非常に価値のあることです。デイサービスでの利用者さんとのコミュニケーションスキルも転職先では活かせると思います。
デイサービスで得たスキル・経験をポジティブに捉えることで、前向きに転職に向き合うことができます。
3-3. 医療スキルが必要な転職先は教育体制を重視
医療スキルが必要な転職先を目指す場合は、教育体制を重視しましょう。
デイサービスでの看護業務は、広く浅く看護スキルが必要かと思います。その看護業務と比べて、急性期病院などの専門性が求められる職場を考えている場合は、かなりギャップを感じるでしょう。
教育や指導の体制が不足している病院などへ転職した場合、経験年数からできて当たり前と扱われ、内心できるか不安な看護業務もすぐに行わなければならない場合もあります。
周りの理解が乏しければ「こんなこともできないのか」などと揶揄されることも考えられます。
教育や指導体制を重視している病院であれば、経験不足の看護師を受け入れる際も手厚く指導してもらえる可能性があります。
丁寧な指導があれば、新しい業務にも安心して対応していくことができます。
4. デイサービスの看護師からのおすすめ転職先
デイサービスの看護師から転職する場合はどこが良いでしょうか。当然ですが、転職する際は、自分が何をやりたいのかを第一に転職活動することが一番です。
とはいえ、悩んでいる方にとって、参考までにおすすめの転職先は知っておきたいものかと思います。
デイサービスに勤務されている方は、ワークライフバランスを重視される方も多いかと思いますので、ここでは、近しい働き方ができるような、おすすめ転職先を紹介します。
4-1. 外来看護師
外来看護師は夜勤なく、残業も少ないことから働きやすいかと思います。
仕事内容は、医師の診察サポート、療養相談・指導、事務業務などが挙げられます。
また、デイサービスで行っていたスキルがあれば、特にスキル面では困ることはないでしょう。外来にはご高齢者の患者さんも多いことから、デイサービスでの対象者と近いため、その対応にも困らないでしょう。
ただし、外来では多くの患者さんが来るため、デイサービスのように一人一人にゆったりと会話ができる時間がなく、テキパキと仕事をこなしていく必要があり、その点は合う合わないが別れるかもしれません。
気になる方は下記を参照ください。
参考URL:病棟勤務と何が違う?外来看護師の仕事内容・悩みなど徹底紹介
4-2. 訪問看護ステーション
訪問看護ステーションもおすすめ転職先の一つです。
訪問看護の対象者は、内科疾患から整形外科疾患、脳血管疾患、神経難病などなど、ほとんど全ての疾患の方を対象とし、急性期病院からの退院直後の方や、ターミナルケアの方など、その状態も様々ですが、訪問では、病院のような高度な医療処置は行うことはありません。
訪問看護はデイサービスと併用されている利用者さんもいると思うので、利用者さんのイメージもしやすかったり、馴染みのある職場ではないでしょうか。
医療スキルとしては、デイサービスの時と似ている部分もありますが、人工呼吸器管理など、デイサービス利用の方よりも医療依存度のある方を対象とする場合もあり、人によっては不安を感じることもあるでしょう。
最近では訪問看護を運営する事業所によっては、未経験者にも丁寧に教育をしてくれる職場があります。
訪問看護に興味のある方は下記記事をご参照ください。
参考記事: 実際働いた私が訪問看護の仕事内容を病院と比較しながら徹底解説!
5. まとめ
デイサービスの看護師が辞めたいと思う理由やその対処方法などについて紹介してきました。
デイサービスの看護師が辞めたいと思う理由は以下の3つです。
- レクリエーションが苦手
- 職場の人間関係が合わない
- 給料が安い
対処方法を参考に続ける努力も必要ですが、やはりデイサービスでの看護師に適性が感じられないのであれば、転職も検討してみましょう!
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