看護師が血糖測定で伝えるべき情報2選!おススメする測定器2種

血糖測定血糖測定

看護師が血糖測定で伝えるべき情報2選!おススメする測定器2種

糖尿病の方には、適切な治療と合併症の予防と進展を抑えるために、血糖測定管理が必要になります。ところが、血糖は食事や運動といった種々の要因によって変化するため、診察時の値だけでは、把握が難しい状況でした。それを解決するのが血糖自己測定となります。

血糖測定の方法は病院で看護師から習う場面が多いです。方法で特に注意しないといけないことは同じ部位に穿刺し続けないこと、実施するときには手を清潔に保つことが最も大切になります。

そして現在多く使用する製品は、TERUMOメディセーフフィットあるいは、ワンタッチペン®・ワンタッチウルトラビュー®になります。

血糖測定の手技的には難しくはありませんが、看護師が教えたことを患者さんは自宅で実施するため、教育の責任は重大です。しっかりポイント含めて学ぶようにしましょう。

採用情報

1 血糖測定は治療と予防の両側面

血糖測定は糖尿病の方や予備軍の方に対して、適切な治療と合併症の予防・進展を抑えるために行います。主な目的は以下となります。

  • 医療機関に行かなくても正確な血糖値を把握できる
  • 重篤な低血糖などの症状が引き起こらないようにする
  • インスリン量の調整ができる
  • 血糖値の結果で、食事量や内服に関して、運動療法の検討ができる

患者さん自身が実施することが多いですが、看護のポイントを含めて説明します。


2 血糖測定のポイントは同じ部位にし続けない事と、手を清潔にすること

血糖測定は病院や施設、在宅などによって多少異なりはしますが、流れは同じになります。注意する点は「同じ部位にし続けないこと」「手を清潔にすること」の2つになります!細かく説明していきます。

2-1 穿刺部位はこまめに必ず代える

血糖測定をする患者さんは、病状などによって異なりますが、多い方で毎食前後1回ずつ、合計6回近く測定することがあります。

針自体は小さく、痛みなどは最小限にとどめられるようになっていますが、何度も針を刺すことになるため、負担は大きくなります。

基本的に第一選択は利き手でない指の第二指になります。代える場合は他の指先あるいは、耳たぶも選択肢に入ります。また指先において外側・内側・中心部など様々なポイントに分かれます。

重要なのは同じ部位に繰り返し実施するのではなく、場所を代えることが必要になります。

血糖測定 穿刺写真

上記写真にあるように第一選択は利き手でない、第二指となります。見てわかるように、割と強く抑えて穿刺することも大事なポイントになります。

2-2 血糖測定でもしっかり手を洗う

血糖測定を行う際に、手を洗わないで実施する看護師がいます。病院にってはスタンダードプリコーションの概念で手袋装着で実施していることも影響しています。手袋をするからと言っても、破けてしまうことなども想定されるため、必ず手洗いを実施して血糖測定を実施しましょう。

※スタンダードプリコーションとは…スタンダードプリコーションとは、感染症の有無にかかわらず全ての患者を対象に、以下のものを感染の可能性のある物質としてみなし、対応する予防策のことです。


3 血糖測定の手順の流れを知る

血糖測定は将来的には患者さん自身で行うことが多くなります。そのため、看護師は正しい手順を把握して指導を行う様にしましょう。

1.実施前に必ず手洗いを行う

可能なら患者さんにも手洗いをお願いし、手に付着したもので誤った値にならないようにする

2.物品の準備

血糖測定器
測定用チップ
穿刺具
ディスポ手袋
アルコール綿
ゴミ袋

3.患者さんに説明

慣れている患者さんも多いが、必ずどこの部位に穿刺するかは相談する

4.穿刺部の消毒

患者さんの利き手でないほうをなるべく選択。オーソドックスに左手第二指を選択する。患者さんによって耳でも実施可能

5.穿刺

必ず利き手で穿刺具を持って、穿刺部位に当てて実施
穿刺する際にはテーブルの上など固定した状態で実施する。
指先に穿刺する際には、マッサージをすると穿刺後に血液を回収しやすくなる。

6.軽くつまんで血を出す

直径3㎜程度の球状を目安に、血液を回収する。少なすぎると測定できないことがあるため注意

7.専用チップに血液を吸わせる

血液は空気に触れると凝固しやすい為、素早く実施する

8.測定結果の確認

必ずブザーが鳴っていることを確認

9.アルコール綿で止血

自立している患者さんであれば、自身で止血してもらう。基本的には1~2分抑えるだけで十分だが、抗凝固薬を内服している患者様であれば長めに止血をする


4 血糖測定の2大器具

血糖測定の器具は現在多種多様になります。その中で代表的な器具はTERUMOメディセーフフィットと、ワンタッチウルトラビュー®になります。

4-1 病院でよく使われているTERUMOメディセーフフィット

私が在籍していた病院全てで使われていて、よく使用されているTERUMOメディセーフフィットは、測定器が使いやすく、シンプルなものになっています。チップに表裏もないため間違いにくいのも特徴です。測定器自体も病院の検査室レベルの正確な値になっています。手技も難しくないので、しっかり覚えて指導しましょう。

<引用:TERUMOメディセーフフィット血糖測定スタートセット>

もしご購入希望があれば下記参照下さい。

テルモ血糖測定器

4-2 安価で在宅でもよく使われるワンタッチペン®/ワンタッチウルトラビュー®

病院程の測定器ではなく、安価で継続的によく使用されるのが、ワンタッチペン®・ワンタッチウルトラビュー®になります。こちらはワンタッチウルトラビューの検査紙が裏表になっているため、間違える恐れがあります。但し、その分安価にはなっており、在宅で長期利用される場合に使用されていることが多くなります。

<引用:ワンタッチペン®/ワンタッチウルトラビュー®>

もしご購入希望あれば下記参照ください。

血糖測定器


5 さいごに

血糖測定の手技自体はそこまで難しくはありません。但し抑えるべきポイント、そして自宅に帰られる患者さんがスムーズに行えるために支援できることが大事になります。

指導する看護師によって患者さんのQOLも変化するため、適切に教える必要があります。是非この機会に学び、患者さんに教えられるようになれば幸いです。

 

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