ワンランク上を目指す看護師におすすめのグリーフケア講座・資格2選

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ワンランク上を目指す看護師におすすめのグリーフケア講座・資格2選

緩和ケア、終末ケアに携わる看護師は、患者さんのご家族のグリーフ(喪失の悲嘆)に接することが多くあり、ご家族の心のケアの重要性が近年高まってきています。

医療行為自体ではないため、注目されることが少なかったのかもしれませんが、大切な人を亡くした悲しみをケアできる看護師になった方が絶対に良いと思います。

身体だけでなく、心のケアまでできる看護師の方が頼りにされるし、やりがいだって上がるはずです。

また、患者さんのご家族の喪失の悲しみに接した看護師自身もグリーフを抱えることもあるため、セルフケアも必要となります。

この記事では、ワンランク上の看護師になれるよう、グリーフケア講座について、最初にチャレンジしやすい資格を厳選し、費用、受講方法、講座内容などを詳しくご紹介します。
グリーフケア 資格

採用情報

1.グリーフケアとは何か、その重要性について

グリーフケアとは、人が喪失(悲嘆)の経験からくる心の苦しみに対して、自分自身を理解し、適切に対処していくことをサポートするケアのことを指します。例えば、がん治療の副作用で元気な日常生活を送れなくなった患者さんが感じる悲しみ、その悲しみをどのように受け止め、乗り越えていくかを支えるのがグリーフケアの役割です。


2.資格を持つことのメリットと基本知識

グリーフケアの資格を持つことで、看護師としての専門的な知識が増え、例えば、患者さんが喪失感からくる抑うつ症状を示したときに、その症状を理解し、適切なケアを提供することができます。資格を持つことで自分自身のスキルを客観的に証明することができ、自信を持って患者さんに接することが可能となります。これは、看護師自身の自己肯定感を高める効果もあります。


3.グリーフケア資格の特性と看護師にとっての意義

グリーフケアの資格を持つことで、看護師としての専門性と人間性を高めることができます。例えば、「グリーフケアアドバイザー」の資格を持つと、患者さんが感じる喪失感やその後の心の動きを理解し、その患者さんに適したケアを提供することができます。また、自分自身が感じる悲嘆の感情に対しても理解を深めることができます。


4.グリーフケアの資格は民間の資格のみ

グリーフケアの国家資格や統一資格はなく、一般社団法人などの民間の団体が独自の資格制度を設けています。その資格を得るには、各団体が開講する講座を受ける必要があります。

認定制度を設けている団体と資格名

【一般社団法人日本グリーフケア協会】
グリーフケアアドバイザー

【一般社団法人京都グリーフケア協会】
看護師・助産師コース修了者

【一般社団法人日本グリーフ専門士協会】
グリーフ専門士

【グリーフ・カウンセリング・センター】
グリーフケアカウンセラー

この記事では、上記の中から最短で資格を取得できる「グリーフケアアドバイザー」と、グリーフケアアドバイザーは会場が東京だけですので、インターネットで教材をダウンロードして、自宅で学んで資格を取得する「グリーフ専門士」をご紹介します。


5.短時間で学べる・取得できるグリーフケアアドバイザー

「グリーフケアアドバイザー」は、下記の特徴があるため、これからグリーフケアの資格を目指そうと考えている看護師におすすめです。

グリーフケアアドバイザー資格の特徴

・1~3日間の受講で、短期間で資格が取得できる
試験はなく、講座受講で資格が認定される
・初級は座学が中心
・中級は演習やワークショップがある
・上級は自分でワークショップや講座を開くためのノウハウが学べる

グリーフケアアドバイザーは、2008年に設立された一般社団法人日本グリーフケア協会(公式ホームページ)が認定する資格です。

2級(初級)、1級(中級)、特級(上級)の3つのレベルがあり、それぞれ所定の講座を受けることで認定されます。(認定試験はありません)

2020年現在、全国で約120名が特級グリーフケアアドバイザーに認定されています。

受講料

受講料と講座の日数は、次の通りです。(消費税込)
・2級: 33,000円 1日講座
・1級: 55,000円 2日間講座
・特級:77,000円 3日間講座
(参照:日本グリーフケア協会 グリーフケアアドバイザーについて

講座開催時期
講座は年2回(2月または3月と8月または9月)に東京で開催されます。講習受付は12月と5月から協会のホームページで行ない、先着順に受付けられます。
講習会場(各クラス共通)

東京都渋谷区桜丘町17-5(渋谷駅南改札西口徒歩3分)伊藤塾 5号館(法学館ビル)

5-1.グリーフケアアドバイザー2級(初級)認定講座

2級認定講座は、18歳以上なら誰でも受講することができます。

講習日程は1日間で、座学中心の講座になります。

講習内容

・グリーフケアの基本
・悲嘆のプロセス
・遺族の心情
・死別悲嘆の援助法及び注意点
(参照:日本グリーフケア協会 グリーフケアアドバイザーについて

    5-2.グリーフケアアドバイザー1級(中級)認定講座

    1級認定講座は、2級講座の修了認定者が対象です。

    講習日程は2日間で、座学の他に演習やグループワークがあります。グループワークを通じて、アドバイザー同志の交流の機会があります。

    講習内容

    ・グリーフケアの経緯
    ・予期による心痛(予期不安)
    ・複雑な悲嘆
    ・自助目標と演習法
    ・グリーフケア実践時の注意
    ・グループ療法
    ・ゲスト講師を招いてのランチョンセミナー
    (参照:日本グリーフケア協会 グリーフケアアドバイザーについて

    5-3.グリーフケアアドバイザー特級(上級)認定講座

    特級認定講座は、1級講座の修了認定者で教会の推薦を受けた人が対象です。

    講習日程は3日間で、より深いケアの実践力や技能を学びます。グリーフケアのワークショップやケア講座を開催するための知識・技術・ノウハウも学ぶことができます。

    講習内容

    ・知識をもとに演習の徹底
    ・グリーフケアのワークショップのケアの実際
    ・トレンディな問題とその対処法の実践
    ・火災、移植、被害者視線など
    (参照:日本グリーフケア協会 グリーフケアアドバイザーについて

    問い合わせ先

    日本グリーフケア協会TEL:042-467-6650
    対応時間: 平日の水曜日と木曜日の10:00から17:15


    6.東京会場が遠い方はオンラインで完結できるグリーフ専門士

    グリーフ専門士は、以下の特徴があるため、これからグリーフケアに関する資格を取りたいと考えている看護師にはおすすめです。

    グリーフ専門士資格の特徴

    ZOOMを使用した4日間のオンライン対面形式のため、自宅にいながら同じ境遇の仲間と資格取得を目指せる
    ・音声教材コースがあり、自由な時間に学ぶことができる
    ・インターネットで無料入門講座(2時間)を受講できる

    2015年に設立された一般社団法人日本グリーフ専門士協会(公式ホームページ)が認定する資格です。2020年現在で約500人が認定されています。

    グリーフ専門士の資格は、自宅で学びながら取得することができます。特に、ZOOMベーシックでは少人数で仲間とやりとりしながら学ぶことができるのでおすすめです。

    テキストはZOOMベーシック、音声ベーシックともに、申し込み後に専用テキストが郵送されます。
    受講料
    55,000円(消費税込)

    資格認定には課題の提出と審査の合格が必要です。

    講座終了後も毎週、専門士同士のオンラインでの交流や学習会が活発に行われているほか、自身の哀しみについても語れる場があるなど、
    全国の専門士が支え合うコミュニティの場があります。

    なお、申込時に簡単な入学審査があります。現在、精神科クリニック、心療内科に通院中で、抗うつ剤、精神安定剤を服用しているひとは、原則参加できません。

    6-1.インターネット無料入門講座

    講座申し込みの前に、インターネットで無料入門講座(2時間)を受けることができます。

    無料入門講座は月に5~6回開かれ、webで申し込めば参加できます。

    申込み先⇒http://grief-online.com/webinar_kokuchi/

    1回の入門講座は参加者5名までで、ZOOMというミーティングアプリ(無料)を使用して行なわれ、質問や発言もできます。(参照:ZOOM

    入門講座では次のようなことが学べます。

    無料入門講座講習内容

    ・狭義と広義のグリーフとは
    ・自分のグリーフに気づく
    ・死別悲嘆の7つの局面を知る

      6-2.ZOOM受講もしくは音声データによる受講を選択

      無料入門講座の受講後に正式に講座を申し込むと、ZOOM講義の案内か下記内容の音声データが送られてきます。

      全16回の内容

      第1回 グリーフケアとは何か
      第2回 哀しみを深刻化させないためにできること
      第3回 グリーフケアを実践する
      第4回 自己肯定感を高める
      第5回 グリーフケアで一番大切な感覚
      第6回 ともに感情を味わう
      第7回 アドラー心理学をグリーフケアに応用する
      第8回 勇気づけを実践する
      第9回 弔いのプロセスにおけるグリーフケア
      第10回 正常を守る
      第11回 4つの影響とグリーフの指標
      第12回 死別悲嘆の7つの局面(哀しみ・混乱)
      第13回 相手の否定を受け止める(否認)
      第14回 エネルギーを滞らせない(怒り・罪悪感)
      第15回 新しいステージへの準備(抑うつ・諦め・転換・再生)
      第16回 グリーフ専門士として大切にしたいこと

      6-3.グリーフ専門士アドバンスとマスター

      日本グリーフ専門士協会の公式ホームページには、上記の講座を修了してグリーフ専門士ベーシックに認定された人のために、アドバンスコースとマスターコースの講習があることが記されています。(参照: アドラー流グリーフ専門士養成スクール


      7.まとめ:資格取得を通じてグリーフケアのスキルを高めよう!

      最短で資格をとる、東京に在住しているという方には日本グリーフケア協会が認定する「グリーフケアアドバイザー」をおすすめします。

      東京は遠いという方で資格取得を目指す方には、インターネットで受講可能な日本グリーフ専門士協会が認定する「グリーフ専門士」をおすすめします。

      是非、資格取得を通じてグリーフケアのスキルを高め、仕事のやりがいを高めてください。

      訪問看護をやってみたい。やりたい看護がある。そう思う人こそリカバリーに来てほしい。

      「自分の大切な人を看るように、利用者様やご家族と関わる」

      訪問看護ステーション リカバリーは、創業からこの思いを持ち、
      利用者様やご家族にとって「もうひとりの温かい家族」のような存在として、
      在宅での療養生活をお手伝いさせていただいています。

      「あなたが来てくれると安心する」
      「おうちで過ごせてよかった」

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