訪問看護師は薄給ってホント?訪問看護師の給料事情を徹底解剖!

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訪問看護師は薄給ってホント?訪問看護師の給料事情を徹底解剖!

まず初めに、「病棟看護師に比べて訪問看護師は薄給だ」と言うことはありません。

病棟看護師に比べると夜勤の無い訪問看護師は全体的に総支給額こそ少ないですが、基本給に大きな差はなく、働き方によっては病棟看護師よりも早いスピードで昇給することができます。

今回は訪問看護師の給与についてご紹介します。

採用情報

1. 訪問看護師の給与構成

訪問看護師の給与構成は病棟看護師と大きな違いはなく、次の給与を構成する要素は次の5つです。 

  • 基本給
  • オンコール手当
  • 残業手当
  • その他手当
  • 賞与

看護師全体の平均年収は約480万円に対し、訪問看護師の平均年収は約430万円と低水準なようにも見えます。

何がこの50万円の差を生むのか、給与構成について1項目ずつ解説していきます。

1-1. 基本給

訪問看護師の平均基本給は約25万円です。これは看護師全体の平均とあまり変わりません。

ただ新卒から訪問看護師になる人はかなり少なく、訪問看護師としての経験を持っている人であれば平均よりも高い額で基本給を設定してもらえるかもしれません。

また、基本給については病棟勤務以上に昇給することも可能なステーションが多い傾向にあります。

1-2. オンコール手当

日勤帯がメインの訪問看護ですが、夜間の緊急対応を受けているステーションであればオンコールを当番制で回すことになるでしょう。

夜勤と大きく違う点は、オンコール手当の支給額はステーションごとによって異なるということです。

「オンコール担当日数」により手当を支給するステーションもあれば、「オンコール担当手当+実働でインセンティブ」というステーションもあり、訪問看護師として高給を狙いたいならばこの支給額に着目するといいでしょう。

1-3. 残業手当

訪問看護師は病棟看護師と比較して、残業時間は少ない傾向にあります。

これは、訪問看護は医師の指示のもとで利用者様の元を訪問していることや、急な入院や検査で残業をすることがほとんど無いためです。

そのため、「○時間まではみなし残業」として基本給に一部残業手当を組み込んでいるステーションが多いのも事実です。

残業が本当に少ないステーションならばいいかもしれませんが、看護師の仕事はどれだけ捌いても次から次に舞い込んでくるもの。

1-4. その他手当

訪問看護の特色が出やすいのが「その他手当」です。

自転車で訪問しているステーションでは雨の日手当を支給していたり、住宅手当や扶養手当、役職手当が含まれていることが一般的です。

1-5. 賞与

賞与額はステーションによってかなり差があります。

大半のステーションは大きな病院よりも少額で、年1回の支給というところも多いです。

訪問看護ステーションは病院以上に売上にシビアなので、よほど経営母体が大きくないと賞与で病棟看護師を上回ることは難しいでしょう。


2. 訪問看護師が給与のベースアップする方法4つ

訪問看護師が給与のベースアップを図る方法は主に4つあります。

・働く場所を都市部にする

・オンコール対応が必要なステーションを選ぶ

・歩合制を導入しているステーションを選ぶ

・役職者になる

この4つが確実な方法になります。

それぞれ解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

2-1. 働く場所を都市部にする

訪問看護師に限らず、都市部では地方に比べて基本給が高い傾向にあります。

特に都市部であれば、訪問看護よりも病棟勤務の方が圧倒的に安定して稼げるため、それに対抗して給与を高めに設定しているステーションも増えているようです。

病院やクリニック附属訪問看護ステーションであれば基本給は病棟看護師と同程度に設定しているとこともあります。

また、地方の場合ですと訪問先1件1件が遠く移動に時間がかかります。結果として効率的に訪問できず、人件費や交通費に見合った売上が無い=昇給は多く望めない状況に陥りやすいとも言えるでしょう。

2-2. オンコール担当を積極的に受ける

オンコールを担当することで、「オンコール手当」が発生します。病棟看護師の中にも夜勤手当で稼いでいるという人もいるのではないでしょうか。

平均的なオンコール当番回数は4〜8回/月です。これは一人体制か二人体制かで変わってきます。

オンコール手当についてはステーションによって規定が異なり、「実際に訪問に至らなかったら待機時間は一律◯◯円」、「実働1件につき◯◯円」のように支給条件が敷かれているところも多いです。

多くの場合はオンコール1回1,000〜3,000円緊急出動(実働)1件5,000〜10,000円程度の金額を設定しているようです。

2-3. 歩合制を導入している

基本給+訪問件数による変動給の歩合制を採用しているステーションは訪問看護業界でも稼げる傾向にあります。

ただ、訪問看護はケアマネージャーや病院側に自身のサービスを売り込む「営業力」も重要になってくるため、営業力が弱い、人にアピールするのが苦手な人にとっては歩合制の方が安定性がなく、稼げないこともあるでしょう。

2-4. 役職者になる

訪問看護の場合は必ず管理者が必要になります。それ以外にも、規模の大きなステーションであれば更に枝分かれした役職を敷いていることもあり、役職者になると必然的に「役職手当」も支給されます。

しかしながら、訪問業務だけでなくルート整備やスタッフの指導、サービスの品質向上などのマネジメント業務や経営者目線でのステーション運営まで手広く行わなければいけないため、精神的にも肉体的にも負担は大きくなります。


3. パート・アルバイトの訪問看護師はどう稼ぐ?

非常勤のパートやアルバイトの訪問看護師の場合、「病棟日勤×オンコール専従」としての働き方ができます。

近年では正職員の負担軽減のためにオンコールのみパートやアルバイトを導入しているステーションも増えてきました。

病棟日勤のバイトやパートですと、正職員ほど残業はなく、病棟や条件によっては高時給が望めます。

加えて病棟の夜勤専従よりも自宅待機の叶うオンコール専従は肉体的負担が少なく、実際の訪問に至るケースは少ないのが実情です。

また、訪問看護のオンコール専従は週2日から働けるステーションもあり、別の職場との掛け持ちも調整しやすいと言えるでしょう。


4. まとめ

病棟看護師に比べると夜勤の無い訪問看護師は全体的に総支給額こそ少ないですが、基本給に大きな差はなく、働き方によっては病棟看護師よりも早いスピードで昇給することができます。

ながらく病棟看護師を続けてきた人にとってはオンコール手当や賞与が少なすぎると感じてしまうこともあるかもしれまんが、日勤のみで固定休が大半を占めることを考えると高水準と言えるのではないでしょうか。

これから訪問看護師に転職を考えている人は、応募先のステーションがどういった給与設計をしているのか、長く働けそうな職場かどうかをしっかりリサーチしましょう。

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