若手看護師がスキルアップのために取るべきおすすめ資格【専門分野別】
看護師としての専門性に行き詰まりを感じていませんか?
新人の頃は覚えることに必死で毎日成長を感じていたけれども、何か最近は停滞気味、、、何か看護師としての専門性を上げるためにスキルアップしていきたい!!そう思う看護師は多いのではないでしょうか。
ただ、スキルアップと一言でいってもその方法は様々。
資格の取得もその一つではありますが、資格の取得以外でも研修、セミナー等、方法はありますよね。
本稿では、そんな疑問を持つ看護師にお勧めのスキルアップ方法を紹介!!
資格の取得から、その他のスキルアップの方法まで幅広く解説していきます。
目次
1 看護師のスキルアップにお勧めの方法は資格の取得
看護師としてスキルアップしていきたい方にお勧め方法は、段階的に資格をとっていくことです。
理由としては3つあります
- 資格取得という目標を立てた方が勉強のモチベーションを維持しやすい
- 資格取得という形での成功体験の積み重ねが自信に繋がる
- 資格取得を通して自分のスキルを客観的に見ることができる
やはり勉強というのは目標がないと続かないものです。
そういった意味で資格取得を目指すことは、モチベーションを維持したり、自分のスキルを客観的に見ることができるなど、メリットが大きいと思います。
看護師の資格というと、真っ先に認定看護師や専門看護師を想像される方が多いですが他にも様々あります。
じゃあ、どれをまず目指せば良いの?
そう思われる方もいらっしゃると思いますので、下記で紹介していきます。
1-1 取得がしやすい民間資格の取得から目指していこう
まず、目指すべきスキルアップ資格としては、民間資格から取得していくことをお勧めします。
理由を下記に挙げます。
- 勉強する習慣をまずは身に着ける
- 難易度が低いものから取得して成功体験を重ねる
いきなり、難易度の高い認定看護師や専門看護師を目指してしまうと、挫折に繋がります。
若手看護師であれば、まずは勉強する習慣を身に付けることが先決です。
資格の難易度も考えながら少しずつ成功体験を重ねてスキルアップしていきましょう。
1-2 認定看護師・専門看護師は経験を積みながら目標を定めた方が良い
認定看護師や専門看護師については、経験を積みながら目標を定めて目指した方が良いです。
若手看護師の場合は、実際に何が自分に合っているのか、何を目指すべきなのか、定まっていないケースが多いと思います。そんな時に、何を目指すかを定めることはナンセンスです。
若手の頃に、これだ!!と思っていても、その時はまだまだ知らないことが多い中で決めたことに過ぎません。
経験則ですが、年々臨床経験を積んでいくと興味のある分野が変わってきたりすることはあります。
そういった意味でも、様々なスキルアップをしていきながら最終的な目標を定めるのも良いのではないでしょうか。
また、認定看護師や専門看護師の取得となってくると、実際にどんなキャリアを歩んでいくかも定まっているケースがほとんどです。下記記事のようにご自身のキャリアアップまで見通して決めていくのも大事になります。
参考URL:看護師のキャリアアップ総まとめ!絶対に理想の看護師になろう!
2 まずは民間資格から!!専門分野別のスキルアップ資格の紹介
1章では、民間資格から認定看護師・専門看護師の資格と徐々にステップアップしていく方法をお勧めしました。
とはいっても、具体的にどういう資格があるのかは気になるところ。
ここでは、専門分野別の民間資格を紹介していきます。
今現在のあたなが携わっている専門分野で目指せそうな民間資格があれば、こちらを参考にしてチャレンジしていくのはどうでしょうか。
2-1 がん看護に携わる方のスキルアップ資格
がん看護に携わる方のスキルアップ資格としては以下を挙げます。
- 医療リンパドレナージセラピスト
- 弾性ストッキングコンダクター
- 認定がん医療ネットワークナビゲーター
医療リンパドレナージセラピストは、初級講習会から修了試験まで併せて550,000円(消費税10%込み)の費用が掛かり、決して安い金額ではないですが、リンパ浮腫に悩まされている患者さんは多いため、持っていると大変重宝されます。
詳細については、下記記事で紹介していますので興味のある方はご参照ください!!
参考URL: がん看護のスキルアップに役立つ資格4選~おすすめする理由から資格取得の流れまで~
2-2 救急・ICUでのスキルアップ資格
救急・ICUにおける資格は、下記のスキルアップ資格を紹介します。
- BLS
- ACLS
- PALS
- JPTECプロバイダー
BLSについては、救急に限らず医療職者であればマストの資格と思って頂いて良いです。
BLS・ACLS・PALSについては下記記事にて紹介しています。
参考URL:救急、ICUで働く看護師に役立つ資格4選の学習内容・取得期間・料金を解説
ここでは、上記記事で紹介できていないJPTECプロバイダーについて簡単に説明します。
JPTECプロバイダーは、Japan Prehospital Trauma Evaluation and Careの略で、「ジェイピーテック」と読みます。このコースは外傷における病院前救護、つまり傷病者に最初に接触する救急隊向けのコースです。
病院前救護に携わることは基本的にありませんが、どういった救護をされて運ばれてくるのかを理解する上でも資格の取得を目指されてはどうでしょうか?
参考URL:教育コース -JPTEC協議会
2-3 消化器系に携わる方のスキルアップ資格
消化器内科・外科などに携わる方のスキルアップ資格を下記に挙げます。
- 消化器内視鏡技師
- 栄養サポートチーム専門療法士 (NST専門療法士)
- 日本口腔ケア学会認定資格
栄養状態はどの患者さんにも共通する問題のため、栄養サポートチーム専門療法士 (NST専門療法士)については、消化器内科に限らず、がん看護や虚弱高齢者に関わる看護師にとっては重要なスキルアップ資格と考えて良いでしょう。
詳細は下記記事を参考にしてください!!
参考URL:看護師が消化器内視鏡技師になるために絶対に押さえておきたいポイント
2-4 精神科に携わる方のスキルアップ資格
精神科に携わる方の場合、下記を挙げます。
- 臨床心理士
- 音楽療法士
特定の大学院の修了というのが受験資格となってきますので、取得への難易度は高いと思いますが、資格自体は知名度が高く、信頼性が非常に高いことが挙げられます。詳細は下記記事を参照頂ければと思います。
参考:精神科で働く看護師のスキルアップに役立つ資格2選〜資格取得の流れ・費用・合格率〜
音楽療法は、病気や障害を持つ人に対して、基本的動作能力の維持向上や、社会性を高めるために音楽を使ってアプローチするものです。精神科では音楽療法が実践されることも多いため、そこで働く看護師が音楽療法士を持っていると、よりさまざまな視点で患者さんの支援ができるでしょう
2-5 呼吸器系に携わる方のスキルアップ資格
呼吸器内科・外科などに携わる方の場合は下記の2つを紹介します。
- 3学会合同呼吸療法認定士
- 禁煙支援士
呼吸・循環系の分野での知識は、呼吸器内科・外科に関わらず重宝しますので、3学会合同呼吸療法認定士の取得は、他の科に携わる方にとっても良いスキルアップ資格ではないでしょうか。
参考URL:呼吸器系で働く看護師が1歩先を行くためのおすすめ資格3選~取得の流れまで~
2-6 循環器系に携わる方のスキルアップ資格
循環器内科・外科などに携わる方の場合は下記をお勧めします。
- 循環器専門ナース
- 人工心臓管理技術認定士
- 心臓リハビリテーション指導士
循環器専門ナースと人工心臓管理技術認定士については下記記事で紹介しています。
参考URL:循環器分野で重宝される看護師になるためのおすすめ資格3選
心臓リハビリテーション指導士は、心リハ指導士とも呼ばれており、循環器疾患の治療をはじめ、再発予防やQOL向上に大きく貢献する資格として、理学療法士や作業療法士のスキルアップ資格として人気がありますが、看護師で取得される方も多くいます。詳細は下記URLをご参照。
参考URL:日本心臓リハビリテーション学会
2-7 施設などの介護分野に携わる方のスキルアップ資格
施設などの介護分野に携わる方は、対象としては、虚弱高齢者の方や認知症を患っている患者さんが比較的多くなります。そのため、下記の資格を紹介します。
- 認知症ケア専門士
- 高齢者ケアストレスカウンセラー
認知症ケア専門士については下記記事で詳細ありますのでご参照下さい!
参考URL:認知症ケア専門士の合格率は約50%!傾向と合格のための2つの秘策
高齢者ケアストレスカウンセラーとは、ストレスを抱えた人のこころのケアをする「ケアストレスカウンセラー(高齢者ケアストレスカウンセラー、企業中間管理職ケアストレスカウンセラー、青少年ケアストレスカウンセラー)」の一つで、ご高齢者のこころのケアをするための資格を持つ専門家です。ご高齢者ご本人だけでなく、そのご家族や現場のスタッフなどの心理面をサポートする役割も期待されています。
2-8 訪問看護に携わる方のスキルアップ資格
訪問看護などに携わる方の場合は下記を資格を紹介します。
- ケアマネジャー
- 福祉住環境コーディネーター
ケアマネジャーをとるメリットなどは下記記事を参照ください!
参考URL:訪問看護で働く看護師のスキルアップに役立つおすすめの資格2選
福祉住環境コーディネーターは、高齢者の方や障がい者の方が暮らす住宅の環境を整備するため、各専門職と連携、それぞれの支援内容を吟味し調整する役目を担う民間資格です。
在宅分野では住環境へのアドバイスは重要な要素となるため、訪問看護師としては良いスキルアップ資格です。
2-9 管理職の立場の方のスキルアップ資格
管理職の立場になれば、部下のマネジメントについてのスキルアップが必要になります。
ここでは1つ紹介します。
- コーチング
コーチングは管理職のみならず、身に付けておくと普段の患者さんへのケアや同僚への接し方も変わってくるかと思いますのでお勧めです。詳細は下記記事を参照ください。
参考URL:【コーチング】看護師にとって身に着けるべきコミュニケーションスキル
民間資格からステップアップしていく方法をお勧めしました。難易度は様々なため、上記を参考にしつつご自身のレベルに合った資格を選定してチャレンジされると良いかと思います。
3 経験を積んできたら認定看護師・専門看護師でのスキルアップを目指そう
看護師のスキルアップをする資格といえば、なんと言っても、認定看護師や専門看護師などの日本看護協会が行っている資格制度でしょう。
2章で紹介した民間資格よりも難易度は上がりますし、取得までの時間もかかるため大変になるでしょう。
しかしながら、民間資格取得での勉強を通じて様々な経験をしてくると、どんな認定看護師・専門看護師を目指したいのか、また自分が取得できそうなのかどうなのか、そういった具体的な目標も見えてくると思います。
日本看護協会の資格認定制度による看護資格は下記3つです。
- 認定看護師
- 専門看護師
- 認定看護管理者
それでは紹介していきます。
3-1【認定看護師 (Certified Nurse)】
認定看護師は、ある特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。現場のSpecialistにあたります。
認定看護師は、2018年12月時点で19894人。
2018年は約150万人の看護師就業者がいますので、単純に割るとなんと約1.3%!!
認定看護師制度は、2015年度から始まった特定行為研修制度が1つになって、より専門性の高い認定制度に新しく生まれ変わります。詳細は下記を参照頂けたらと思います。
参考URL:廃止ではなく新たな制度へ!認定看護師制度をわかりやすく徹底解説!
3-2【専門看護師 (Certified Nurse Specialist)】
専門看護師は、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。こちらは、マネジメントのSpecialistにあたります。
専門看護師は大学院で修士課程の修了が必要なため、認定看護師よりも取得へのハードルは高いです。
そのため、専門看護師は、2018年12月時点で2279人と認定看護師と比較しても圧倒的に少なく、2018年の看護師就業者での割合を見るとなんと約0.15%!!
専門看護師と認定看護師の違いなど、より詳しく知りたい方は下記URLを参照ください!!
参考URL:目指すべきは認定看護師?専門看護師?比較表をもとに徹底解説!
3-3【認定看護管理者 (Certified Nurse Administrator)】
認定看護管理者は、管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させることができる能力を有するとして、資格認定を受けた看護師を指します。
看護部長や師長のような管理者を対象とした認定資格になります。
2020年6月時点で認定者は3993人と全体就業者の0.2~0.3%!!
認定看護管理者になるには、看護師として5年以上の実践経験を持ち、510時間以上の認定看護管理者教育を修了、もしくは、大学院で修士号を取得などが要件となっています。詳しくは下記URLを参考に!
参考URL: 日本看護協会 専門看護師・認定看護師・認定看護管理者
認定看護師・専門看護師は、難易度が上がり取得までの時間もかかるため大変!!
取得を目指す場合は、焦らずに目標を定めて計画的に。
4 資格取得以外の看護師スキルアップ方法の紹介
ここまでは、資格取得を通してスキルアップしていくことをお勧めしてきました。
資格取得までは考えていないけど、看護師としてスキルアップは続けていきたい。。。
そんな方も当然いるかと思います。
本章では、そんな方のために、資格の取得に限らず、スキルアップするための勉強・学習方法など、以下の4つを紹介していきます。
- 職場内スキルアップ -OJT/Off-JT/プリセプター-
- 社外研修・セミナー受講
- e-ラーニング
- 書籍
- 大学・看護系大学院の進学・専門職大学院
それでは順に説明していきます。
4-1 職場内スキルアップ -OJT/Off-JT/プリセプター-
まずは職場内でスキルアップをする方法があります。
職場内のスキルアップする方法のメリット/デメリットは下記です。
・最も手軽で時間や金銭的コストがかからない
デメリット
・若手看護師のスキルアップに適しており中堅以降には物足りない
職場内では方法として下記3つを紹介します。
- OJT
- Off-JT
- プリセプター
それではそれぞれ紹介していきます!!
4-1-1 OJT
OJTとは「On the Job Training(職場内訓練)」のことを指します。
実際に働く現場で、上司や先輩に指導されながら業務を行っていく研修制度です。実践を通して学ぶスタイルのため、身につきやすいのが特徴です。
また、自分ではできていると思っている業務も、実際に上司や先輩から見たらできていないことも多々あります。人に見られながら業務を行うのは人によっては嫌な部分もありますし、特に経験積めば積むほど、このOJTをやってもらうのは難しくなります。
若手看護師であれば、積極的にOJTをお願いしていくのが良いのではないでしょうか。
4-1-2 Off-JT
Off-JTは「Off the Job Training(職場外訓練)」のことを指します。
大きな病院であれば、定期的に専門的な知識を習得するための勉強会や外部講師を招いての研修会などを企画される所もあります。場合によっては、勉強会の講師として発表や指導する場面もあるでしょう。
人前に出るのはちょっと。。
そう思われる方も多いと思いますが、最もスキルアップするのはこういった講師の立場で発信することだと思います。そういった場面を活用してスキルアップしていくのも大事ではないでしょうか。
4-1-3 プリセプター
看護業界でよく導入されているプリセプター制度。
プリセプター制度とは、「プリセプター」と呼ばれる先輩看護師が、「プリセプティ」と呼ばれる新人看護師を数ヵ月~1年かけて教育・指導していくことをいいます。
新人看護師は、このプリセプターから仕事を教わりスキルアップすることができます。プリセプター制度は新人看護師のための研修制度ですが、実は指導する側にも勉強が必要です。
人に教えることを通じて、自分の理解が浅かったことに気づくことができます。
このようにプリセプター制度は、新人看護師だけでなく、プリセプターに任命された先輩看護師にとってもスキルアップできる大切な場です。
4-2 社外研修・セミナー受講
社外研修・セミナーを受講していくのは、スキルアップの方法としてイメージしやすいのではないでしょうか。
社外研修・セミナーでスキルアップする方法のメリット/デメリットは下記です。
・自分の学びたい分野など絞って選択できる
・社内研修で得られない知識が得られる
・研修/セミナーが資格取得要件であれば、受講自体が資格の取得に繋がる
・研修/セミナー参加者との職場以外の方との横の繋がりが作れる
・講師の方へ直接質問などができる機会がある
デメリット
・プライベートの時間を使わなければならない
・研修/セミナーの費用がかかる
・研修/セミナー場所によっては宿泊が必要など交通費等が別でかかる
下記でお勧めの調べ方を紹介していきます。
4-2-1 まずは日本看護協会主催のものから調べるのがベター
研修/セミナーを探すのであれば、まずは日本看護協会主催のものから調べるのがベターです。
インターネット配信での研修も展開しているため、地理的に受講が難しい方でも受けることができるでしょう。また、内容についても、看護協会主催であるのでまず信頼性は高いと思います。
参考URL:日本看護協会 生涯学習支援
4-2-2 民間主催は研修/セミナーはしっかりリサーチしてから受講すべし
民間主催の研修/セミナーについては、数も多いため、しっかりリサーチしてから受講することをお勧めします。
かく言う私も若手の頃はあまりリサーチせずに受講したことがあり、後悔したことがあります。
民間主催のセミナーは多数あり、ネット検索すると探すのは苦労しないものの、逆にどれを選択すれば良いか悩む人も多いと思います。
まず、講師が誰であるのかをしっかりリサーチした方が良いでしょう。講師の多くが、どんな経歴であるのかを調べることができますし、また書籍や論文を出しているケースが多いです。書籍であれば、書店で一度確認したり、論文を見てみると自分が本当に知りたいレベルの内容であるのかを知る参考にはなります。
また、先輩・上司の意見を聞くのも良いかと思います。過去に先輩・上司が受講しているケースもあるかと思い、実際の受講者の感想は最も参考になるかと思います。
それなりのお金を払いますので後悔がないようにリサーチはしっかりしましょう。
4-2-3 オンラインセミナーも増えてきている
最近ではオンラインセミナーも増えてきています。
研修・セミナーが行われる場所は多くが都心部です。地方在住の方は、受講する場合、受講自体の費用に加えて、交通費や場合によっては宿泊費もかかるため、受講に壁を感じるケースも多いでしょう。
オンラインセミナーであれば、交通費・宿泊費も掛かることがなく、移動時間も削減できます。
今後、益々増えてくるのではないかと思います。
4-3 e-ラーニング
e-ラーニングとはインターネットを用いた学習形態のことを言います。
メリット・デメリット以下のようになっています。
・自分の都合に合わせてすきま時間等に見ることができるという利便性
・研修/セミナーと比較して費用や時間的なコストが少ない
・自分に必要なところだけピックアップして学習できる
デメリット
・プライベートの時間を使わなければならない
・学べる選択肢がまだまだ少ない
e-ラーニングはここ数年で多く出てきており、今後、看護師がスキルアップする手段に欠かせない部分になるのではと思います。まだやったことがない方は必見です!!
下記で具体的に紹介していきます。
4-3-1 e-ラーニングを導入している病院
e-ラーニングを教育に使用している病院は多くあります。
例えば、東京都新宿区にある慶應義塾大学病院では、iPodによる教材の貸し出しが行われており、家や通勤中にも利用できるよう工夫されています。看護技術やフィジカルアセスメントなどの視聴がいつでもできるようにされているため、効率よく学ぶことが可能です。(参照:慶応義塾大学病院 看護部)
看護師に関する専門的なe-ラーニングのほとんどは病院など法人向けのサービスプランとなっており、e-ラーニングを導入していない病院にお勤めの方にとっては、手が出しにくいのが実情です。
下記記事では、訪問看護業務に関するe-ラーニング方法を紹介しております。紹介している教材はどれも有料ですが、非常に参考になります。
参考URL:訪問看護未経験者も効率よく勉強できるe-ラーニングおすすめ2選!
4-3-2 無料公開されている教材
無料公開されている教材としては、youtubeを動画配信元としているものが挙げられます。
看護rooが作成している「動画でわかる看護技術」は監修元も信頼性のあるところであり、非常に参考になると思います。(参考URL:動画でわかる看護技術)
その他には数は多くはないですが、今後増えてくる可能性はあると思います。注意としては、無料であるため作成者がどういった人なのか等、情報の信憑性を確認することをお勧めします。
4-3-3 マネージメント方法や自己啓発などビジネス系e-ラーニング
看護の専門分野に対するe-ラーニング教材以外に、管理者を目指される方であればビジネス系e-ラーニングを選択するのも、ご自身のスキルアップに繋がるでしょう。
ここでは、ベネッセが運営しているUdemyについて紹介します。
Udemyは専門家の講師が指導する10万以上のコースを揃えたオンライン学習プラットフォームです。コンテンツは様々ですが、管理者であれば、マネジメント方法やexcelの使い方等はスキルアップしておきたいポイントかと思います。セールが定期的に行われるため、教材によっては、タイミングがよければ千円台で購入ができます。
もちろん他の教材や無料であればyoutubeでも多数見つけることができるかと思います。
4-4 書籍
書籍でのスキルアップは、どの方も取られる手段ではないでしょうか。
メリット・デメリット以下のようになっています。
・自分の学びたい分野など絞って選択できる
・場所と時間を選ばない
・1冊でたくさんの知識を得ることができる
デメリット
・活字が苦手な人には難しい
・持ち運びが大変
・知りたい時にすぐにアクセスできない
様々な看護の専門書籍が出ており、自分の知りたい分野を探すのは苦労しないのではないでしょうか。
しかし、書籍もたくさん買うと保管するだけでも場所をとりますし、デメリットにあるように持ち運びや知りたい時にすぐアクセスできないと言うこともあります。
そんな時は、電子書籍。今や多くの書籍が電子書籍として購入ができます。
隙間時間を見つけて書籍でスキルアップしたい方は参考にしてみてはどうでしょうか。
4-5 大学・看護系大学院の進学
大学・看護系大学院の進学は殆どの方はしないのですが、より高度な知識やスキルアップを目指したい方にはお勧めです。
メリット・デメリット以下のようになっています。
・より高度な知識やスキルアップができる
・大学院では研究を学ぶことができる
・学士や修士号、博士号がとれるためキャリアアップに繋がりやすい
・研究室などを通じてコネクションが作りやすい
・修士号取得は専門看護師の必須要件
デメリット
・かけなければならない時間が非常に多い
・働きながらであれば職場の理解が必須
・就学のために収入が減ることもある
・学費のためにまとまったお金が必要
・入学試験のための試験勉強が必要
働きながら進学されるケースも多いかと思いますが、とにかく大変の一言につきます。
私立の場合はピンキリですが、国公立の場合は、入学金282,000円、年間授業料535,300円ですので、2年間で終了した場合、1,352,600円は最低かかります。
修士課程への進学の場合、学会参加費、研究のための文献費(書籍、論文複写など)、論文投稿費、必要ソフト代等、その他にも費用がかかります。学業の大変さから、休職して通われる場合もあり、収入が減る一方で支出は増えます。
私の職場でも、働きながら大学院の修士課程を受けていた方がいましたが、少なくとも修士課程であれば、その2年間はプライベートで自由に使える時間は殆どないと覚悟した方が良いかと思います。
しかしながら、大変な一方、他では得られないスキルアップができるのは間違いないです。
専門看護師に興味のある方は、計画的に大学院への入学を進められてはどうでしょうか。
資格取得以外のスキルアップ方法として、職場内、社外研修・セミナー受講、e-ラーニングなどなど紹介してきました。各々メリット・デメリットご自身の特性に合わせて選択されると良いと思います。時代の流れから、今後はオンラインセミナーやe-ラーニング等の選択肢が増えてくることが予想されます。
5 スキルアップするためにはアウトプットを意識した方が良い
スキルアップするためには、アウトプットを意識して進めるのがより効果的です。
ここまで看護師のスキルアップについて解説してきましたが、色々と学んでも、最終的にはアウトプットをしていかないと、本当の意味でスキルアップはできません。
脳科学的にはインプット:アウトプットは「3:7」とアウトプットを多くした方が良いとされています。
(参考URL:記憶効率を上げる黄金比は「3:7」だ。勉強に脳科学を取り入れるべし。)
看護師としてのアウトプット方法は例えば下記の方法が挙げられます。
- 職場での仕事にすぐに取り入れて実践する
- 資格のための試験勉強をする
- 職場で同僚や後輩に教える
- 勉強会で講師になって伝達する
- レポートに自分の言葉でまとめる
アウトプット作業は確かに大変です。ですが、ひたすらインプットを繰り返ししていても、スキルアップしにくいのは確かです。
私も昔はインプット型の学習でしたが、その時に勉強したことは、今身についていないことを実感しています。
より効率的にスキルアップするためには、アウトプットを意識することをお勧めします。
6 まとめ
看護師のスキルアップについてまとめてきました。スキルアップにはモチベーションを保ち続けることが大事であり、資格取得という目標を持ちながら行うことをお勧めします。資格の取得以外でもスキルアップ方法はあり、メリット・デメリット把握しながら自分にあった方法を見つかられると良いと思います。
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