疲れきった夜勤明けの身体を癒すおすすめの過ごし方~理想のスケジュール~
あなたは夜勤の後どう過ごしてますか?
「即家に帰って爆睡!」
「同僚と飲みに行く!」
「眠気がくるまで買い物!」など過ごし方はそれぞれだと思います。
夜勤の疲れからどうしてもダラダラと過ごしがちですが、夜勤明けにどう過ごすかが次の勤務まで回復を図るための鍵になります。大事なポイントは2つです。
・日中に2時間の仮眠をとること
・夜勤明けでも夜はいつもと同じ時間に寝ること
特に大事なのが日中の2時間の仮眠です。これができないと、夜いつもと同じ時間に寝る前に眠くなって寝てしまったり、逆に寝付きが悪くなってしまったり、疲れを次の勤務に持ち越してしまう要因になります。
この2時間の最高の仮眠をしっかりとるために知っておくべきことを3つに分けて紹介していきます。
・夜勤明けの仮眠を取るときにすぐに寝付くための3つのコツ
・質の高い仮眠を確保するためのおすすめの食事
・夜勤明けの仮眠2時間で絶対に起きるための方法3選
夜勤明けは普段の生活リズムをなるべく崩さないために仮眠をとり、夜はいつもと同じ時間に寝て、翌日も同じ時間に起きることで次の出勤時までに疲れをしっかり取り除きましょう。
今回は夜勤が翌日8時~10時に終わるという看護師が、次の出勤時に疲れを残さないための夜勤明けの過ごし方を解説します!
目次
1 夜勤明けは日中に2時間の仮眠を設けよう!
夜勤明けの日中に睡眠をとる場合、理想は「2時間」です。夜いつもと同じ時間に寝付くためには長時間睡眠をとるのではなく、あくまでも仮眠程度にとどめるのがポイントです。
人はサーカディアンリズムという睡眠と覚醒リズムを体内時計によって約1日の周期で調整しています。夜勤明けでもサーカディアンリズムになるべく沿った睡眠をとることが大切です。それには夜勤明けに一度睡眠をとり、日中まだ明るい時間にしっかり活動できる体力を回復して、夜はいつもと同じ時間に就寝して睡眠を補うことが必要です。(参照:日本看護協会_コラム「夜勤のための上手な睡眠のとり方」)
夜勤明けの日中の仮眠が2時間でも、一旦深い眠りに入り脳がリフレッシュしたあとに目覚めてしまえば、体力も回復し目覚めも良いので問題ありません。
さらによくある勤務パターンとして夜勤明け→公休→日勤の場合でも、夜勤明けにしっかり睡眠をとることで身体のリズムをリセットすることができ、翌日勤務へ夜勤の疲労を持ち越さないようにすることができるでしょう。
1-1 2時間が最適といえる根拠
睡眠にはサイクルがあり、眠りに入るまでの時間から覚醒に向けた時間までの睡眠の1サイクルが2時間といわれています。睡眠1サイクルで目を覚ますことができれば、覚醒前の睡眠状態が「レム睡眠」に当たり目覚めをよくする効果があります。(参照:日本看護協会_夜勤中の仮眠を取りましょう〜夜勤とうまくつきあうために)
夜勤明けの睡眠時間が2時間というのは少し短いと感じる方もいると思いますが、この2時間というのは根拠があるのです。
2 夜勤明けの仮眠を取るときにすぐに寝付くための3つのコツ
夜勤明けの日中に仮眠をとることが大事だと分かっていても、夜勤明けは妙に頭が冴えてしまってうまく寝付けない人もいます。なぜ夜勤明けにうまく寝られないのか、その理由は夜勤で体内時計が乱れてしまうからです。そんな状況でも夜勤明けの仮眠ですぐに寝付くための3つのコツをご紹介します。
2-1 入浴などで一時的に体温を上げて2~3時間後体温が下がってから寝る
夜勤明けの仮眠の寝つきをよくするためには仮眠前の2〜3時間前に入浴などをして体温を上げておき、その後体温が下がってから寝ると寝つきが良くなります。
一時的に体温を上げてから低下するときに自然と眠気が訪れるからです。
入浴はぬるめと感じる湯温で適度な時間、ゆったりとリラックスして湯に浸かるといいでしょう。約40度の湯で30分ほどかけて入る半身浴も寝つきをよくするのに効果的ともいわれています。(参照:厚生労働省_e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」)
2-2 ウォーキングやヨガなど軽い運動をしてから寝る
激しい運動ではなく適度に身体に負荷をかける運動をすることで、ほどよい疲労感が促され、寝つきが良くなります。
夜勤明けは疲れもありますので、ジムや屋外でのランニングというよりも散歩やウォーキング、室内のヨガといった軽めの運動がおすすめです。散歩・ウォーキングや趣味のヨガであれば「やらなきゃ」と気合を入れて行う必要がないからです。
夜勤明けの帰宅途中で買物や用事を済ませながら歩く、駅から自宅まで早足で歩いてみる、自宅で動画をみながらヨガやストレッチを行ってみるなどで十分でしょう。(参照:厚生労働省_e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」)
2-3 寝室をできるだけ暗くしてアイマスク・耳栓など眠る環境を整える
仮眠のときの眠る環境を整えることも大切です。眠る際には寝室はできるだけ暗くして必要なときにはアイマスクや耳栓を使用するのも良いでしょう。
明るい光には目を覚ます効果があり、就寝前の寝室の照明が病院と同じような明るさだったり、白っぽい色味だったりすると睡眠の質が低下してしまいます。
そのため不安に感じない程度に室内は暗くし、必要時には目から入る光を遮断するためにアイマスクの着用もおすすめします。どうしても部屋に入る光が気になるなら遮光カーテンを活用するのもひとつの方法です。(参照:厚生労働省健康局_健康づくりのための睡眠指針2014)
その他、直ぐに寝付くためのコツをまとめた【夜勤明けで寝れない人に実践してほしい今すぐ寝落ちする3つの方法】も参考にしてください!
3 質の高い仮眠を確保するためのおすすめの食事
夜勤明けの食事は基本的には消化吸収の良い食事にすることがポイントです。消化が悪い食事だと胃や腸に負担がかかってしまい、寝ている間も身体は食べ物を消化吸収することに動いてしまうため身体が十分休めなくなってしまうからです。
食後に睡眠をとることを前提にした食事選びが大切です。ここでは仮眠前のおすすめの食事と、できれば避けたい食事をご紹介します。
3-1 夜勤明けにおすすめの食事
夜勤明けは繊維質の少ない野菜中心であること、消化の良い乳製品を使った料理、脂質の少ないタンパク質が多い食事などがおすすめです。主食から果物まで具体例を紹介します。
・おかゆ
・うどん
・やわらかいご飯 など
・煮魚
・刺身
・豆腐
・納豆
・蒸し鶏
・ロールキャベツ
・茶碗蒸し
・グラタン
・クリームシチュー など
※魚や肉は脂肪分少ないもの、乳製品を使った料理や卵料理がおすすめ!
・お浸し
・温野菜
・あんかけ
・ポタージュスープ など
※消化が悪くなるため繊維質が少ない野菜を選ぶとgood!
・バナナ
・フルーツゼリー
・すりおろしたりんご など
・麦茶
・ほうじ茶
・ハーブティー
※カフェインが入っていないもの
ただし、いくら消化のよい食べ物でも食事が多いと消化しづらくなってしまいます。食事量にも注意をしてだいたい腹八分目以下の量に抑えるといいでしょう。
3-2 夜勤明けは避けたほうが良い食事
仮眠の寝つきを悪くしてしまうため、胃の粘膜を刺激してしまう食品や胃酸の分泌を高める食事は控えた方がベストです。避けたほうが良い食事も具体例を見ていきましょう。
・揚げ物
・チャーハン など
・トムヤンクン
・梅干し など
・ぜんざい
・お汁粉 など
・コーヒー
・紅茶
・緑茶
・ビール
・サワー
・日本酒 など
とくに夜勤明けはコーヒーなどカフェで一杯お茶をして帰りたくなりますよね。しかし就寝前3〜4時間以内のカフェイン摂取は入眠を妨げ、睡眠を浅くする可能性があるので避けましょう。
また、カフェインには覚醒作用があり、効果は3時間程度持続するともいわれています。コーヒー・紅茶だけでなく、健康・栄養ドリンク剤や緑茶などにも入っていますので気をつけてくださいね。(参照:厚生労働省健康局_健康づくりのための睡眠指針2014)
4 夜勤明けの仮眠2時間で絶対に起きるための方法3選
「夜勤明けに仮眠をとるのはわかったけど、一度寝たら起きられない!」というあなたへ。夜勤明けの仮眠2時間で絶対に起きる方法を3つご紹介します。
4-1 目覚まし時計を部屋の4つ角にそれぞれ同時刻に設置する
「目覚まし時計をセットしてもアラームを止めてまた寝てしまう!」という人は目覚まし時計を4つ用意して部屋の4つ角にそれぞれ同じ時間にセットしてみてください。
すると、アラームが鳴ったときに全てのアラーム音を消すために絶対にベッドから離れなければならず、それが覚醒に必然的につながります。
目覚まし時計1つだけだとアラーム音を消した後に、そのままベッドに戻り二度寝になりがちですが、4つも時計があれば4つの時計アラームを消していくうちに自然と身体も目覚めてくるはずです。
念のために4つの目覚まし時計をセットするときもスヌーズ機能をつけておくと、さらに安心です。
4-2 眠くても起きることで翌日快適な気持ちになれることを想像する
仮眠から目覚めるときに「起きたくない!」と思っても、ここで起きれば翌日より快適に過ごせることを想像するようにしましょう。すると気持ちも前向きになり目を覚ましやすくなります。
とはいっても、夜勤明けの仮眠ではまだ身体に疲れが残っている分、目覚めるときにどうしてもまだ寝ていたいという欲求に負けてしまうこともありますよね。しかし、夜勤明けの仮眠を長時間取り過ぎると体内時計がどんどん崩れていき、翌日にもまだ夜勤の疲れが残ってしまい勤務にも影響が出るなんてことも起こりえます。
そのような状態を避けるためにも仮眠に入る前から「ここで2時間寝れば頭がすっきりする」と思うようにし、目覚めるときも「ここで起きれば今日も明日快適な気持ちで過ごせるはず」と強く想像するようにすると眠たい身体もスムーズに覚めていくはずです。
4-3 睡眠サポートアプリを利用してみる
睡眠サポートアプリを仮眠のときに利用してみるのも1つの方法です。睡眠サポートアプリでは睡眠トラッキングで睡眠を分析し、スムーズに目覚められるように時間通りに起こしてくれます。
睡眠サポートアプリの良い点は目覚めたい時間の30分前から眠りが浅いタイミングで起こしてくれるところです。そのため、普通の目覚まし時計で起きるよりも「よく眠れた」という熟眠感をもたらしてくれます。仮眠中の睡眠の質も解析してくれるので、自分の睡眠リズムを計測するにも有用です。
(参照:App Store_Sleep Cycle:スマートアラーム目覚まし時計)
5 夜勤明けの予定別理想のスケジュール
最後に夜勤明けの過ごし方を予定があるかどうかでいくつかのパターンごとにご紹介します。
5-1 ゆっくり過ごしたい方の理想のスケジュール
夜勤明けに何も予定を入れていない人も多いはずですが、何も予定がないからといってだらだらと過ごさないことが大切です。
・9時:勤務終了
・10時:帰宅・入浴
・11時:掃除・洗濯等の家事
・12時:軽めの昼食
・13時:仮眠開始
・15時:仮眠終了
・16時:日用品買物や銀行など外出・軽い運動
・17時:リラックスタイム・TV観賞など
・19時:夕食・入浴
・20時:リラックスタイム・身体のマッサージなど
・22時:就寝
・6時:起床
帰宅するとすぐ食事をとりたくなりますが、より深い眠りを得るために、まずは入浴を済ませてから昼食をとることをおすすめします。
入浴して一時的に体温を上げて、その後体温がまた下がってくころに仮眠に入った方がベストです。
5-2 昼に予定を入れている方に理想のスケジュール
一度自宅へ帰ってしまうと外出が面倒になるため、昼の予定を済ませてから自宅に帰る日の理想のスケジュールを紹介します。
・9時:勤務終了
・10時:買物・遊びに行く・エステ・マッサージ など
・12時:昼食
・13時:帰宅
・14時:入浴
・15時:掃除・洗濯等の家事
・16時:仮眠開始
・18時:仮眠終了
・19時:夕食
・20時:リラックスタイム
・22時:就寝
・6時:起床
帰宅後になるべく早く仮眠を取るために、帰宅後直ぐに入浴しましょう。また、より寝つきがよくなるように入浴は短めにし体温を上げすぎないようにし、眠る環境もしっかり暗くするなど留意しましょう。
5-3 夜に予定を入れている方に理想のスケジュール
夜勤明けの日の夜にデートや友人と会う、ライブに行くなど予定をいれる場合の理想のスケジュールを紹介します。
・9時:勤務終了
・10時:帰宅・入浴
・11時:軽めの昼食
・13時:仮眠開始
・15時:仮眠終了
・15時~:掃除・洗濯等の家事
・18時:外出・夕食
・21時:帰宅・入浴
・22時:就寝
・6時:起床
外出時間に限らず、早めに仮眠を済ませるところから逆算でスケジュールを立てましょう。夜の予定は就寝時間に合わせて帰宅し、いつもと同じ時間帯に就寝できるようにすることがポイントです。
5-4 三交代制で深夜勤⇒準夜勤の方に理想のスケジュール
勤務によっては深夜勤から準夜勤に入る人もいます。その場合は少しスケジュールがタイトになりますが、しっかりと仮眠をとることが大切です。
・9時:勤務終了
・10時:帰宅・入浴
・11時:軽めの昼食
・12時:仮眠開始
・14時:仮眠終了
・15時:掃除・洗濯等の家事・夕食
・16時30分:準夜勤開始
・翌1時:準夜勤終了
・2時:入浴・夜食・就寝
・6時:起床
準夜勤後はなるべく早く就寝すること、そして翌日も同じ時間帯に起きることがおすすめです。身体は辛いですが日中にまた適宜仮眠をとって身体を休ませましょう。
6 まとめ
疲れた身体をなるべく早く回復させるためには、夜勤明けの過ごし方がとても大事になります。
人よってライフスタイルや過ごし方の好みも異なりますが生活リズムを崩さないことが大切です。夜勤でフル回転で使っていた頭と身体を効率良く休ませてあげましょう。
今回の記事を参考に自分の体調やライフスタイルに合った過ごし方を選択してみてくださいね。
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