主任看護師の給料はどのくらい? キャリアアップで給料も大幅アップする?

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主任看護師の給料はどのくらい? キャリアアップで給料も大幅アップする?

主任看護師という役職が就くと、どのくらい給料に反映するのか知りたいと思う方もいるでしょう。

主任看護師は、キャリアパスの第一段階です。中間管理職として責任のある立場になります。主任看護師の給料は一般看護師と比較して、どのくらい違いがあるのかも気になります。この記事では最初に、看護師の役職について詳しくお話しします。そして、主任看護師の給料について、基本給や手当、給料の実態、給料を上げるための方法についてお話していきます。

採用情報

1 看護師のキャリアパスは? 

看護師のキャリアパスは、一般看護師から経験を積んで「主任看護師(看護主任)」「看護師長」「看護部長」という段階を踏むのが一般的です。段階が上がると、管理職としてのマネジメントの領域が広がる特徴があります。主任看護師は、管理職としての管理能力を培う役職です。その後の看護師長・看護部長となるための土台作りの役職でもあります。この3つの役職の経験年数や仕事内容の違い、求められる能力などについて、詳しくお話します。

1-1 主任看護師(看護主任) 

看護主任は、病棟看護師の管理とサポート、看護師長の補佐をすることが主な業務です。業務の遂行能力や高度な知識、リーダーシップ力も必要不可欠です。病棟看護師の指導や相談など、コミュニケーション能力やマネジメント能力も求められます。病院によって異なりますが、看護師経験が10年以上ある場合、看護主任に昇任されるケースが多いです。看護師として経験を積み、管理能力やリーダーシップなどさまざまな能力がある方が選定されやすいでしょう。

1-2 看護師長 

看護師長は、病棟看護師を統括する役割を担い、主任看護師と伴に業務管理や看護の質向上に向けた取り組みを行います。看護師長は、病棟内の管理だけでなく、医療施設の運営管理にも携わらなければいけません。看護主任よりもリーダーシップ力、マネジメント能力、コミュニケーション能力が必要になります。看護主任を数年経験後、看護師長へと昇任されます。医療施設によっては管理職に看護主任がなく、看護師から看護師長へ昇任する場合もあります。

1-3 看護部長 

看護部長は、医療施設内の看護師全体の責任者です。各病棟の看護師長の上司となり、医療施設の経営にも関与します。看護部長の業務の大半が、マネジメントです。看護関係だけでなく、医療経済や財務・会計の知識、企画力、問題分析能力、情報収集能力などのスキルが求められます。看護師長として、5~10年の経験後に昇任されることが多いです。小規模な医療施設では40代で看護部長になることもありますが、50代で就任されることの方が多くあります。


2 主任看護師になると給料は上がる? 

主任看護師は中間管理職であり、経験年数が10年以上で昇任されることが多いです。30前半で主任看護師になる方もいます。経験年数が同じ主任看護師と一般看護師の給料は、どのくらい違うのでしょうか?主任看護師という役職が就くと、同じ経験年数の一般看護師との給料の比較を表に明記しました。

■経験10年・30代前半

役職年収月収
主任看護師480~530万円30~33万円程度
一般看護師 450~500万円28~31万円程度

差額の目安年収30万円(月収2万円程度)

上記の表は標準的な例で、地域や病床数、経営者の方針などによって金額の差が生じます。主任看護師の方が一般看護師よりも2万円程度、月収が高いです。そのため、主任看護師の方が年収も高くなります。しかし、管理職となり責任が重くなる割に、給料は多くなるとは言えません。

 

2-1 基本給は勤続年数で決まるのが一般的 

看護師の基本給は、勤続年数で決定されます。勤続年数が長くなると、基本給も高くなるのが実態です。役職の有無よりも、勤続年数が基本給の金額を左右します。勤続年数から主任看護師と一般看護師の給料の比較を下記の表に明記しました。

経験・年齢役職年収月収
勤続10年・30代
主任看護師
480~530万円30~33万円程度
勤続20年・40代560~630万円35~40万円程度
勤続10年・30代
一般看護師
450~500万円28~31万円程度
勤続20年・40代500~550万円31~34万円程度

差額の目安年収30万円(月収2万円程度)  年収60~80万円(月収4~6万円)

※基本給の資料がなかったため、年収の資料をご参照ください。
上記の表のように、主任看護師に昇進をしても給料が増えていないため、基本給も高くなるとは限りません。表の比較から、勤続年数が長い方が給料も増えているので、基本給も高くなることが分かります。よって、看護師の基本給は、勤続年数が関係しています。

2-2 管理当直・役職手当が上乗せされる

主任看護師の役職が就くと、手当が付くことがあります。一般的には「役職手当」「管理当直手当」があります。どちらも基本給に加算される手当です。支給される金額は、就業先によって異なります。平均的な金額を下記に明記しました。

・役職手当 → 月額2~5万円程度

・管理当直手当 → 1回あたり7,738円

※管理当直手当は、1ヶ月分の当直回数の合計が支払われます。

こちらの金額は、あくまでも標準的な金額で地域性や経営状況にも関与します。基本給に対して、毎月数万円の手当が付くのが分かります。管理当直に関しては、主任看護師がやらず看護師長が行う就業先もあります。管理当直は、組織全体の看護部の当直にあたります。病院の場合、病棟単体ではなく病院全体の当直になります。そのため管理当直は、組織全体の看護部責任者です。主任看護師が管理当直をやらない場合は、手当が付きません。


3 主任看護師になって給料が下がることも! 

主任看護師になると、給料が下がることもあります。主任看護師になっても、給料が上がるとは限りません。その理由は2つあります。一つは、役職手当が付くが残業手当が付くとは限らないからです。もう一つは、一般看護師と比較すると、夜勤の回数が減るからです。夜勤回数が減ると、夜勤手当も減ります。そのため、主任看護師に昇任しても給料が下がることが分かります。これらの理由について、詳しくお話していきます。

3-1 残業代がつかなくなるケースがある 

主任看護師に就くと、役職手当が付くのが一般的です。この役職手当には、注意が必要です。就業先によっても異なりますが、役職手当が付くが残業手当が付かないこともあります。役職手当は付けるが残業手当を付けないことで、就業先の人件費節約をしていることがあります。主任看護師になると、残業も増えます。労働時間が増えるが残業代は出ず、お給料も増えないという悪循環です。主任看護師に昇進した際には就業規則から、役職手当に残業手当が含むのか確認しましょう。残業が多い就業先で残業手当が付く場合、お給料が上る可能性があります。役職手当と残業代に関することで、トラブルになっている場合もあるので注意が必要です。

3-2 夜勤が少なくなり夜勤手当が減る 

主任看護師は、組織の中の会議や委員会なども業務に含まれます。それらは、日勤帯の時間に行います。基本的に看護師長の勤務は日勤です。看護師長が不在日の代理として、日勤の勤務のこともあります。よって主任看護師は、日勤での勤務が増えます。一般看護師と比較すると主任看護師は、1ヶ月あたりの夜勤回数が減ります。2交代勤務の場合、一般看護師の夜勤回数は月に5~6回対し、主任看護師は3回程度です。夜勤を行うと、夜勤手当が支給されます。主任看護師は、夜勤の回数が減るので夜勤手当が減額となります。ただし、看護スタッフの人手不足などが生じると、夜勤回数が増えることもあります。


4 主任看護師が給料を上げるにはどうすればよい?

主任看護師が給料を上げる方法は、2つあります。一つは、昇給率の高い病院に長く勤務することです。もうひとつは、看護主任から看護師長を目指すことです。看護師の基本給は、勤続年数が左右されます。役職よりも経験年数が多いと、基本給も高くなるので給料が上がります。さらにお給料が多くなります。主任看護師が給料を上げるための方法について、詳しくお話します。

4-1 同じ病院で長く勤める 

看護師の基本給は、勤続年数によって上がっていきます。(基本給は勤続年数で決まるのが一般的の項目もご参照ください)勤続年数が少ないと、基本給も少ないことがあります。逆に、勤続年数が多いと、基本給も上がります。看護師は、役職よりも経験年数が基本給に関与します。諸手当は、夜勤回数などの変動があるので一定ではありません。手当を高くしている分、基本給を低くしている場合もあります。昇給率が高い就業先は、基本給も上がります。よって就業先は、昇給率が高いところを選んだほうが良いです。そして、主任看護師が給料を上げるには、昇給率が高く同じ病院で長く勤務することが望ましいです。勤続年数を重ねていくうちに、給料も増えやすくなります。

4-2 看護師長を目指す 

主任看護師が給料を上げるための方法として、看護師長を目指すことも挙げられます。主任看護師と看護師長は、仕事の内容が大きくことなり責任も増すので、給料にも変化がでます。

役職手当が主任看護師よりも多く付くのと、経験年数が経ってから昇進するので、年収にも差が生じます。看護師長の平均的な金額について、下記の表に明記しました。

・基本給 → 370,949円

・年収 → 550万円

・管理当直 → 8,632円

・役職手当 → 45,439円

※平均年齢54歳のデータです。
※主任看護師の年収は「基本給は勤続年数で決まるのが一般的」の項目を参照ください。

上記より、看護師長の方が主任看護師よりも給料が多いのが分かります。主任看護師が給料を上げるには、看護師長になることも考慮しましょう。


5 まとめ 

主任看護師に就くと、給料が大幅に上がるとは限りません。勤続年数を重ねることで、徐々に年収が増えていきます。地道に働き続けることも必要です。勤続年数が浅く、現在の就業先で給料の大幅アップやキャリアアップが見込めない場合、転職も視野に入れましょう。早めに昇給率の高い大きい病院や待遇の良い病院、キャリアアップしやすいところを探し、転職を考えましょう。

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