企業に勤めたい看護師必見!オススメ転職先と今日からできる転職準備
看護師としての働き方に慣れてきたとはいえ時に「夜勤のある生活、いつまで続けられるんだろう…」と思ってしまったり「厳しい人間関係で看護師そのものを辞めたくなってしまう…」なんてことはありませんか?
給与水準がある程度保たれ、生涯転職に困らないと言われている看護師ですが、その一方で、夜勤やシフト制での働き方、業務内容、多くの専門職が集まる医療機関という職場環境での悩みが尽きず、職場を転々とする方も多いように思います。
看護師の資格を活かして働くには医療機関がベストであることは間違いありません。しかし、働き方を変えたいのであれば、医療機関以外の企業で、看護師資格を活かした新しい仕事への転職も夢ではありません。
企業で看護師として働くと、医療機関と比べても、下記のようなメリットを享受しやすいです。
企業で看護師として働くメリット
1. 土日祝休みで、9~18時など1日8時間勤務
2. 医療処置による精神的負担を減らせる
3. 勤続年数より実力ベースで昇給しやすい
「保健師の資格がないと企業では働けない」「看護師経験年数が長くないと企業へは転職できない」と思われがちですが、就職先を絞りすぎず、地道な転職活動を続けることで、この3つのメリットを享受できる、企業勤めの看護師になれる可能性は、あります!
著者はこれまで医療系広告・看護師人材紹介事業を行う企業や、医療系コンサルティング企業、訪問看護ステーション運営企業などの企業に勤めてきて、実際に様々な看護師の方と働いてきました。
そのため、看護の知識や看護師経験に価値を置く企業は存在する、と断言します。
今回はこれまでの経験を活かし、医療機関に留まらない看護師の新たな就職先の提案をし、今すぐ転職に向けて動き出せるTODOもお伝えしていきます。
1 看護師経験があればチャレンジできる!企業での看護師の仕事
企業で働く看護師のことを産業看護師や企業看護師と呼びます。企業で働く看護師のことを総称して産業看護師と言うこともあります。しかし、産業看護師の役割について日本産業衛生学会 産業看護部会では「事業者が労働者と協力して、産業保健の目的を自主的に達成できるように、事業者、労働者の双方に対して、看護の理念に基づいて、組織的に行う、個人・集団・組織への健康支援活動である」と定義していることから、従業員の健康管理を行う企業の看護師を産業看護師、これ以外で企業に勤める看護師を企業看護師というように分けて、今回の記事では紹介したいと思います。
看護師資格を活かして働くおすすめ企業6選
- 看護師経験を活かして働く治験コーディネーター
- コミュニケーションスキルが活かせるコールセンター
- 従業員の健康管理を担う産業看護師
- 医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト
- 医療系人材紹介会社で経験を活かしたキャリアアドバイザー
- 訪問看護ステーションを運営する企業の採用担当
産業看護師も企業看護師も特別な資格・経験がなくても、看護師資格があればチャレンジでできます。もちろん、求人によっては狭き門でもありますが、看護師経験を評価する企業はあります。看護師の資格・経験が活かせるような転職先を6つピックアップし、メリット・デメリットも併せて紹介します。
1-1 【患者さんと関わりたいなら】看護師経験を活かして働く治験コーディネーター
治験コーディネーターは、医療機関での医療行為に対して精神的な負担を感じていた方にとって、看護師としてのやりがいを違った側面で患者さんと関わり、やりがいを感じられることからおすすめです。
治験コーディネーターとは、Clinical Research Coordinatorの略で、CRCと呼ばれます。製薬会社での新薬開発に伴う、患者さん、医師、院内スタッフ、製薬企業等との連絡役となり、治験が円滑に進むようなサポート全般をするお仕事です。患者さんへの治験説明や相談窓口となったりするだけでなく、関係者とのスケジュール調整、治験データの管理、レポート作成なども治験コーディネーターの仕事に含まれます。
新薬の治験では、治験薬で患者さんが元気になっていく姿を間近に見られることもあります。
参考:
日本SMO協会「CRCの主な業務」<http://www.jasmo.org/ja/recruit/job/?vos=naoko&route_no=6054>2019年8月14日アクセス.
メリット
患者さんと関わる機会がありコミュニケーション能力を活かせる
医療機関の様々な職種と連携してスケジュールを調整したり、患者さんに治験の説明をしたり、心理的なケアを行う場合もあることから、医療機関で看護師として行っていた調整スキルや患者さんへの関わり方を活かすことができます。関係者との調整役としてのコミュニケーションスキルが高い方や、患者さんへ分かりやすい説明を心がけてきた方は向いていると感じるでしょう。
また、企業で看護師として勤めると、患者さんと関わる機会はぐっと減っていくことが多いです。しかし、治験コーディネーターは患者さんと直接関わる機会も多く、自身が携わった新薬で患者さんが元気になっていく姿を見ることができるため、企業にいながらも看護師としての役割を発揮できている実感が湧きやすいと言えます。
デメリット
事務作業が苦手だと苦痛に感じることも
治験コーディネーターの仕事はコミュニケーションを発揮するシーンだけでなく、患者さんのカルテチェックや治験データの管理、レポート作成といった、パソコンを使う作業も多いことから、事務作業が苦手!という方は苦痛に感じる場面もあるでしょう。パソコン作業や書類作成など事務作業が苦手な方は、入社後に苦労を強いられるかもしれません。
1-2 【働き方重視なら】従業員の健康管理を担う産業看護師
大企業などでは健康管理室や健康管理センターといった名称で、体調不良の従業員の対応をしたり、メンタルヘルスチェックや健康診断受診の管理、体調不良で休職中の従業員対応など、従業員の健康管理を行う部門があります。
常駐看護師が数名~1名という場合もあります。従業員の健康管理全般を任されることがあり、看護師としての経験を活かして働くことができるので、おすすめです。また、工場の健康管理室勤務の場合、救急対応ができることを条件としている求人もあるので、いざという時に看護師としての対応力を活かせます。
メリット
就労環境・福利厚生の整った大手企業に勤めることができる!
従業員の健康管理を実施しているのは大企業が中心になり、誰もが名前の知っているような有名企業に勤めるチャンスです。大手企業では就業規則や賃金形態、福利厚生や昇給・賞与などの規則が整っているため、働きやすいと感じられるでしょう。夜勤が辛いと感じていた方は、就業時間が一般的な9~17、18時勤務というケースが多く、生活リズムが崩れる心配も無いと言えます。また、大手企業は福利厚生が充実していることが多くあります。保養所が利用できたり、フィットネスジムに格安で通えたり、社員食堂の利用ができたり!というように、仕事のモチベーションが上がるような福利厚生が用意されています。賃金以外でも働き続けるメリットを感じられるでしょう。
デメリット
常駐看護師が自分1人!?代わりがおらず頼れる人が少ない
健康管理を担う部署に自分以外で看護師がいない、というケースもあり、平日の急なお休みが取りづらい・困ったときに頼れる相手がいないというデメリットもあります。看護師1名態勢の場合、健康管理全般を任されることが大いにあるので、同じ看護師という立場・目線で相談できる相手がいないことで、心細さを感じる可能性もあります。自立心があり、臨機応変に対応していける方でないと、こうした時にプレッシャーを感じることもあるでしょう。もし求人応募をする場合は、そうした事態の場合、これまでどう対応していたかを企業側に確認しておくとよいでしょう。
1-3 【人間関係で悩みたくないなら】コールセンター
医療機器メーカーや製薬会社、健康食品、保険会社などのコールセンター業務は、看護師資格が必須という求人が多数見られます。また、最近では医療従事者に健康相談ができるアプリなどの登場で、看護師が活躍するコールセンターの業種はIT企業まで広がってきています。自社製品やサービスに関するサポートを行うコールセンター業務の場合、製品やサービスの知識を備えた対応の必要がありますし、健康相談を担うコールセンターでは、ヒアリングによるアセスメントスキルと判断力を養うこともできるでしょう。
メリット
一匹狼でもOK!職場の人間関係のストレスが少ない
コールセンター業務は電話をかけてきたお客様と自分の1対1で仕事が完結することが多く、連携して1つの仕事を成し遂げるということが多くないため、職場の人間関係のストレスがほとんどないというメリットがあります。
シフト制での勤務が多いため、コールセンター内のスタッフの顔は知っていても、休憩時間や退勤時間がかぶらないこともあり、同僚と話す機会はあまり多くはないでしょう。電話応対や専門知識は研修をしっかりと構えているところが多いため、自身で勉強に励んでいれば、同僚や先輩から何かを教わる機会はほとんどなく、人間関係のストレスがなく働けるでしょう。
デメリット
シフト制の場合、夜勤を行う場合がある
シフト制を採用しているコールセンターもあるため、夜勤がある場合があります。勤務時間はコールセンターにもよりますが、9~17時、17~22時、22時~翌朝9時の3交代制や、9~17時、17時~翌朝9時の2交代制もあります。また、応募条件次第ですが「週5日勤務のうち17~22時は週2回必須」というように、特定の時間帯の勤務を必須としている求人もあるため、自分の理想とする働き方と合うかどうかを確認しましょう。
とはいえ、デスクワーク中心の夜勤なので、病棟で一晩中走り回って身体を酷使する夜勤の働き方と比べると、体力の消耗が抑えられるかもしれません。応募の場合は体調面とライフスタイルを考慮しましょう。
1-4 【年収アップを狙うなら】医療機器メーカーのクリニカルスペシャリスト
医療機器メーカーで、医療機関を相手に機器のセールスをサポートする、クリニカルスペシャリストという仕事も、看護師資格を応募条件としていることがあり、かつ年収アップの可能性があるのでおすすめです。医療機関で年収アップを狙うなら、夜勤の回数を増やすか長く働き続けるか、というところですが、医療機器メーカーは相対的に年収が600万円台のところが多く、手取りを増やしたいなら挑戦してほしいところです。
さて、クリニカルスペシャリストの呼び方や職務内容は企業によりますが、現場経験を元に自社製品やサービス説明等を実施することが仕事の中心となるため、取扱う商材やサービスの専門性に関連する診療科での経験が大いに活かせます。また、これら職種を募集する企業は外資系が多く、英語での会議、英語論文を読む機会が多いといったことから英語スキルを必須に置いている場合もあります。
- クリニカルスペシャリスト…臨床経験や知識を活かし、自社製品・サービスの販売をサポートします。営業に同行し、クライアント先または、医療従事者向けのセミナーや学会などでデモや説明、研究発表等を行うこともあります
参考:
ライプニツ・リサーチ「クリニカルスペシャリストって営業職なの?」<https://leibniz-research.jp/keikou-taisaku/Isit-sales-job.html>2019年8月14日アクセス.
メリット
年収600万円超えも手が届く!年収アップの期待大
医療機器メーカーの場合ですが、E&M Reportが2017年に有価証券報告書のデータから算出した医療機器メーカー年収ランキングを発表しています。このデータによると、年収500万円台後半が半分以上を締め、1~19位の企業の年収を平均すると(端数除く)約660万円となり、看護師の平均年収約480万円を大幅に上回っています。看護師の年収は世代間格差が少ないと言われており、年収アップのためには夜勤を多くこなすことが欠かせなくなるため、そうした働き方以外で年収アップを狙う方にはピッタリです。
参考:
イー・エム・レポート(2017)「【医療機器メーカー・年収比較】トップは内視鏡世界シェアNo.1のあの企業」, <https://em.ten-navi.com/article/9732/>2019年8月14日アクセス.
厚生労働省(2018)「平成30年賃金構造基本統計調査 結果の概況」,<https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2018/index.html>2019年8月14日アクセス.
デメリット
学会出展に伴う土日出勤や宿泊を伴う出張で消耗する
クライアントが全国の医療機関の場合、営業活動や打ち合わせ等で全国出張の可能性が高いため、宿泊を伴う出張はしたくない方はデメリットに感じるでしょう。クライアントとの打ち合わせ後に接待を設けることもあり、移動と会食で疲弊してしまうことも。また、出張が長く続くと、同行する営業担当と長く時間を過ごすことになるため、人によってはそれで気疲れしてしまうこともあると聞きます。そのため、宿泊を伴う出張はしたくない!という方は応募の前に出張の有無や頻度を確認しておいたほうが無難です。さらに、土日に開催される学会の出展に関する仕事もあるので、土日祝は絶対お休みしたいという方も注意が必要です。
1-5 【社会人としての基礎を身に着けたいなら】医療系人材紹介会社のキャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーとは、転職を考えている方へ転職に関するアドバイスをしたり、就職先を紹介したりする仕事を言います。医療業界での経験を求める求人もあることから、看護師経験を活かして新しい職種にチャレンジしたい方におすすめです。
企業により「キャリアアドバイザー」「キャリアコンサルタント」など呼び名は異なりますが、広義の意味では、求職者と応募先をマッチングさせるお仕事全般と言えます。臨床スキルをダイレクトに活かせる仕事ではありませんが、看護師としての経験を活かし、求職者の経験・スキルを客観的に判断したり、同じ看護師だらこそ分かる悩みやニーズを汲んだ転職先の紹介ができるという、経験者ならではの付加価値があると言えます。経験者のみ採用という企業が多いですが、未経験で応募可の求人もあります。
メリット
社会人として、営業として高いスキルを身につけられる
求職者と募集先の医療法人や施設・企業の採用担当の双方をつなぐ役割を担うため、高い対人スキルが養われます。求職者相手には、キャリアで望むこと、やりたい仕事などを引き出すヒアリングスキルが高められ、募集先の人事担当者とのやり取りでは、ビジネスマナーや求職者の紹介をするためのプレゼンスキルも身につきます。また、求人票を作成したりするほか、書類のやり取りも行われるため、パソコンでの文書作成スキルを身につけることができ、社会人として身につけておきたいスキルを余すこと無く吸収していける環境と言えます。この仕事を一人前にこなせるようになれば、他のどの企業でも順応していけるでしょう。
デメリット
求職者対応優先のスケジュールで帰宅時間が安定しない
キャリアアドバイザーの仕事は求職者のスケジュール優先で進んでいくため、面談の時間帯によって帰宅時間がまちまちになることもあります。例えば求職者との面談がありますが、この面談時間は求職者の希望優先で決まっていくため、終業後の19時から面談といったこともあります。面接日程の調整なども間に入って行いますが、求職者と連絡が取りやすい時間帯に電話をするように心がけたり、求職者からの急な相談などがあった際に対応するため、帰宅時間が遅くなってしまうこともあるようです。
1-6 【マネジメントを学びたいなら】訪問看護ステーションを運営するベンチャー企業の採用担当
人材不足が続く医療業界の中でも、訪問看護ステーションは有効求人倍率が高く、特に人手不足が深刻な業界です。その分プレッシャーもありますが、マネジメントや後輩育成、事業経営などに携わっていきたいと考えているなら、訪問看護ステーションのベンチャーがおすすめです。
採用担当は、現場の看護師を支えるバックオフィス部門として、採用イベントを企画・実行をしたり、求人広告を出したり、人材紹介会社とのやり取りをしたりといった、採用業務を中心に行います。
近年、採用担当にはマーケティングや企画力などが求められる傾向にあり、これらを行うために必要な『求職者(看護師)ニーズの把握』は、看護師経験がない方より、ある方のほうが有利です。看護師目線でどういった職場が魅力的なのか、どういう言葉が求人票にあれば響くのか、といった求職者目線を活かしていけるでしょう。看護師経験と、看護師ならではの発想力が強みになると言えます。
メリット
マネジメントや経営など会社運営を学ぶチャンス
マネジメントや経営も学んでみたいという方なら、訪問看護ステーションのベンチャー企業の採用担当がおすすめです。株式会社の中でも設立10年未満程で、新しいことに取り組もうとする若い従業員や大手企業から転職してきた凄腕社員など、多様な人材が在籍しているベンチャー企業では、組織運営や経営に関することなど、自分次第で学べる事柄が本当にたくさんあります。
また採用は会社の経営方針に大きく影響するため「どんな人物を、いつ、どのくらいの予算をかけて採用するか?」といったことを経営陣と蜜にやり取りをして進めます。経営者と仕事を共にする機会が多いことは仕事を教わる機会があるだけでなく、自身の意見を進言しやすくもあるので、自分の働きかけで会社を動かしていける縁の下の力持ちのような活躍も期待できます。
デメリット
会社が倒産するリスクがある
株式会社である以上、倒産のリスクはどこも持ち合わせていますが、おすすめ転職先として紹介した中で、最も可能性が高いのは設立間もない訪問看護ステーションと言わざるを得ません。というのも、訪問看護ステーションは開設1年で半分以下が閉鎖をしているという現状があるからです。最初の1年を持ちこたえ、2店舗、3店舗と展開している企業であれば、比較的安心しても良いと考えられます。立ち上げまもないステーションには、そこでしか味わえない仕事の苦労と達成感、やりがいもありますが、チャレンジするならそうした訪問看護ステーションの実情も理解した上で、行動しましょう。
メリット・デメリットを紹介してきましたが、ではこうした企業に勤めるためには何から準備をしたらよいのでしょうか。2章では、今日からできる企業への転職を実現するためのTODOを紹介します。
2 企業への転職するために今日からできるTODO
医療機関勤務の看護師から一般企業に勤める看護師に転職するには、日々の情報収集が欠かせません。仕事内容によりますが、1章で紹介した求人の中には、募集の絶対数が少ないものもあるためです。2章では看護師として一般企業に転職するためにできる5つのTODOをお伝えします。
企業に転職するために今日から出来る5つのTODO
- 求人情報サイトを登録して情報収集する
- 人材紹介会社に登録し、求人を紹介してもらう
- 求人の質を見極める目を養っておく
- 取引先企業や異業種の友人とつながりを持つ
- 企業人としてのスキル・マナーを学ぶ
2-1 求人情報サイトを登録して情報収集!
転職活動でまず最初に行うべきは情報収集です。そのため、求人情報サイトに登録を始めましょう!おすすめは下記3社です。媒体資料による特徴と著者が利用してきた経験をまとめましたので、自分の転職状況に応じて使い分けするのをおすすめします。
大手求人情報サイトと特性
2019年8月14日アクセス時点の情報と著者が過去に利用した際の所見をまとめました。
20~30代の若手が約60%。医療系職種の登録は2% | 初めて転職する方向け。未経験可・異業種からの転職可な求人が多い印象。治験コーディネーター等でも未経験や第二新卒OKの求人が多い印象。 | |
若手~経験豊富な求職者まで幅広い年齢層が登録。求人掲載企業の業種の幅広さもあり、従業員規模11~50名規模の企業が34%、ついで101~500名規模の企業の登録が多い。医療、福祉、介護系職種の登録は2% | 求人の業種が広い。経験者募集から未経験募集まで求人条件の幅が広い。若手から中堅まで利用されている印象。医療・ヘルスケア関連企業の中小やベンチャーの求人も。 | |
20~30代前半の若手・中堅層が多い。医療系専門職の登録は3.7% | 医療系職種の求人数が多い。転職経験者向けで、経験者を求めているような求人が多い印象。治験コーディネーター等、製薬企業、医療機器メーカーなど大手医療系企業の求人も多数見かける。 |
もし治験コーディネーターや産業看護師、コールセンターといった、応募条件に看護師資格があるものなら、看護師専門の求人情報サイトに登録するのもよいでしょう。ただし、看護師専門求人情報サイトの場合、その求人情報サイトを運営する人材紹介会社経由での応募となります。
2-1-1 職務経歴などしっかり記入してスカウトサービスに登録し、自分の市場価値を知る
履歴書・職務経歴書を登録したら、スカウトサービスに申し込みをしましょう。スカウトサービスとは登録した経歴を企業やスカウト企業が見て、応募を促すスカウトをしてくれるというサービスです。どんな企業が自身をスカウトしてくるのか?転職での自分の市場価値を知る意味でも行うことをおすすめします。
スカウトサービスは書類選考や内定を保証するものではありません。ただし、応募条件を満たしていると書類選考免除や面接が社長スタートになるといった場合があり、選考を有利に進められます。
自分の就職したい業界や、自分が挑戦したいと思っている職種からのスカウトが来れば、応募書類上の自分の経験を評価してくれる企業があるという自信にも繋がります。
2-2 人材紹介会社に登録し、求人を紹介してもらう
人材紹介会社に登録をして、希望の求人が出ていたら紹介してもらうことも可能です。選考に進むと応募書類の添削や面接練習、面接の日程調整なども行ってもらうことができ、転職活動を並走してくれる上に、無料なのでとても頼りになります。しかし、人材紹介会社からの求人の場合、企業側が紹介会社にそれなりに採用コストを払っているため、採用したい条件(スキルや経験など)が明確化されているケースが多く、選考の目が厳しくなりがちです。応募の際は志望動機、自己PRなどしっかりと準備をして臨むようにしましょう!
2-3 求人の質を見極める目を養っておく
「職場から引き止めにあってすぐに今の職場を辞められそうにない!」という場合でも、求人情報サイトや人材紹介会社から紹介の新着求人は欠かさずチェックするようにしましょう。なぜなら、多数の求人票に見慣れていくと、求人の質が感覚的に分かってくるからです。
「この間募集締め切ったのにまた求人出してる」といったこともあるでしょう。こうした企業の中には、慢性的に人手不足が続いており、人材が定着しない理由があると考えられるので、応募の場合は職場見学をさせてもらうなど、慎重になったほうがよいと考えられます。
また、ハローワークなど就職支援をする公的機関も求人が掲載されているので、足を運んでもいいかもしれません。ただし、求人は必ず社名をインターネットで検索するように。最近は元従業員の口コミ評価サイトもありますが、辞めた方の口コミより、反社会的勢力との繋がりが無いかどうか、過去にその企業が事件を起こしていないか、といったことを調べるようにしましょう。
2-4 取引先企業や異業種の友人とつながりを持つ
取引先企業や友人・知人の縁で企業への転職といった道も少なくありません。特に、病院と取引のあるような製薬会社や医療機器メーカー等への転職をしたいと考えているなら、自身の職場に出入りをする外部の方との繋がりを大切にしておきましょう。何かのきっかけでお声がかかるかもしれません。
また、異業種の友人とのつながりも同様です。最近ではリファラル採用といって、知人・友人の推薦や紹介で採用をする企業も増えているためです。著者が知るクリニカルコーディネーターの方は、元々病院の専門外来の看護師でしたが、たまたまその病院に月1回来訪していたコンサルティング企業とのご縁があり、転職しました。
「外部の人と会う機会なんて…」という方は、まずは院外の勉強会に参加するなどして、自分の今いる環境の外の人とのコミュニケーションを、意識して取るようにしましょう。
2-5 企業人としてのスキル・マナーを学ぶ
企業の一員として、PCスキル、電話応対、名刺の渡し方などマナーなどを学んでおきましょう。なぜなら、1から指導が必要な新卒の就職とは異なり、転職は、スキルやマナーなど社会人1年目で覚えていくことはすでに身についている即戦力としての活躍を期待されているためです。
PCスキルについては求められるレベルが職種により異なりますが、Wordによる文書作成、Excelなら表計算やグラフ作成、PowerPointを使ったプレゼンテーション資料作成は出来るようになっておくとよいでしょう。また、電話応対や名刺の渡し方、お茶出しのマナーなどは、マナー本を1冊読んでおけば大枠の理解はできます。
自宅にパソコンがない、Microsoft Officeを持っていない場合、ハローワークなどでOfficeの使い方の無料講座を実施していることもありますので、そうした講座の利用も検討しましょう。
画像引用元:Amazon.co.jp
まとめ
看護師経験を活かして働くおすすめ転職先・職種の6選と、今日から準備できる転職活動の準備についてお伝えしてきました。
異業種・異職種からの転職は楽ではありません。しかし、看護師として働くなら医療機関しかない→でも医療機関では働きたくない→看護師自体を辞める、というスパイラルが続くのは、医療業界にとって、医療を必要としている国民にとっても、非常に深刻な問題です。
誰しも転職を経験する時代です。だからこそ、看護師免許をしまい込んでしまう前に、看護師の新しい働き方について知ってほしいと思います。
看護師として理想の働き方を掴み取るあなたにとって、新しい人生の選択肢が増えるような記事になりましたら、幸いです。
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